※2017年ウィンブルドン結果を反映
2017年グランドスラム「ウィンブルドン」が閉幕した。
2017年は、ロジャー・フェデラー(スイス)が大会8回目の優勝!を果たし、大会最多優勝記録を更新した。
2017年グランドスラム「ウィンブルドン」では、第1回戦で優勝候補の1人、スタン・ワウリンカ(スイス)がまさかの初戦敗退。波乱の幕開けとなった。
そして、錦織圭(日本)は第3回戦で、ラファエル・ナダル(スペイン)は第4回戦(ベスト16)で敗退。アンディ・マレー(イギリス)とノバク・ジョコビッチ(セルビア)も準々決勝で姿を消した。
グランドスラム「ウィンブルドン」では、2003年のロジャー・フェデラー(スイス)優勝以来、15年間、Big 4(アンディ・マレー、ノバク・ジョコビッチ、ラファエル・ナダル、ロジャー・フェデラー)のいずれかが優勝を果たしている。
これまでの、Big 4 と錦織圭(日本)のキャリアでの成績を振り返る。
グランドスラム「ウィンブルドン」:BIG 4+錦織圭の成績
Summary
グランドスラム「ウィンブルドン」における、Big 4+錦織圭(日本)の成績をまとめると、次のようになる。
2017 | 2016 | 2015 | 2014 | 2013 | 2012 | 2011 | 2010 | 2009 | 2008 | 2007 | 2006 | 2005 | 2004 | 2003 | 2002 | 2001 | 2000 | 1999 | |
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アンディ・マレー | ベスト8 | 優勝 | ベスト4 | ベスト8 | 優勝 | 準優勝 | ベスト4 | ベスト4 | ベスト4 | ベスト8 | 欠場 | R16 | R32 | - | - | - | - | - | - |
ラファエル・ナダル | R16 | 欠場 | R64 | R16 | R128 | R64 | 準優勝 | 優勝 | 欠場 | 優勝 | 準優勝 | 準優勝 | R64 | 欠場 | R32 | - | - | - | - |
ノバク・ジョコビッチ | ベスト8 | R32 | 優勝 | 優勝 | 準優勝 | ベスト4 | 優勝 | ベスト4 | ベスト8 | R64 | ベスト4 | R16 | R32 | - | - | - | - | - | - |
ロジャー・フェデラー | 優勝 | ベスト4 | 準優勝 | 準優勝 | R64 | 優勝 | ベスト8 | ベスト8 | 優勝 | 準優勝 | 優勝 | 優勝 | 優勝 | 優勝 | 優勝 | R128 | ベスト8 | R128 | R128 |
錦織圭 | R32 | R16 | R64 | R16 | R16 | R32 | R64 | R128 | R128 | R128 | - | - | - | - | - | - | - | - | - |
※ 上記の成績表の各選手名クリックで、当該選手の成績にジャンプ。
アンディ・マレーの成績
アンディ・マレー(イギリス)は、2013年、2016年と過去2回グランドスラム「ウィンブルドン」に優勝。
2016年は「ウィンブルドン」優勝後、リオ・オリンピックで金メダルを獲得。
通年で9 タイトルを獲得し、世界ランキング1位の座を手にするなど、その後も目覚ましい活躍を見せた。
First kiss. #Wimbledon #Murray #mensfinal #allinforAndy pic.twitter.com/395tcsGzwG
— Wimbledon (@Wimbledon) 2013年7月7日
アンディ・マレー(イギリス)は、プロに転向した2005年、「ウィンブルドン」にワイルドカードとして初出場。
18才の初出場で第3回戦に進出し、翌年も第4回戦(ベスト16)。2007年は欠場となるが、その後も毎年、準々決勝(ベスト8)以上の成績を収めている。
2012年、初めて決勝に進出するが、決勝戦ではロジャー・フェデラー(スイス)に敗れ、タイトルを逃す。
そして、翌年の2013年、「ウィンブルドン」初優勝を手にする。
地元イギリスの男子選手では77年ぶりという快挙であった。
2017年グランドスラム「ウィンブルドン」では、準々決勝でサム・クエリー(アメリカ)にフルセットの末に敗退。地元での2連覇を逃した。
サム・クエリー(アメリカ)は2016年も「ウィンブルドン」でノバク・ジョコビッチ(セルビア)を敗退に追い込んだ選手。2017年はアンディ・マレー(イギリス)を敗り、自身初の準決勝進出を果たした。
敗退後のインタビューでは、アンディ・マレー(イギリス)はサム・クエリー(アメリカ)を称賛し、自身の怪我を要因としなかった。しかし、臀部を痛めていたと言われる。
昨年来、ハードスケジュールが続くアンディ・マレー(イギリス)。
臀部の怪我についても、「今起こらなかったら、全米オープンで起こっていただろう」と語る。
参考: マレー”敗退に終わってしまい残念だ”(英語)
2017年グランドスラム「ウィンブルドン」は準々決勝敗退となったものの、直後の世界ランキングはNo. 1 の座を維持。
コンディションを整え、今後の活躍にも期待したい。
年 | 成績 | 最終戦 対戦相手 | 最終戦 スコア |
---|---|---|---|
2017 | ベスト8 | サム・クエリー | 6-3 4-6 7-64 1-6 1-6 |
2016 | 優勝🏆 | (ミロシュ・ラオニッチ) | 6-4 7-63 7-62 |
2015 | ベスト4 | ロジャー・フェデラー | 5-7 5-7 5-6 |
2014 | ベスト8 | グリゴール・ディミトロフ | 1-6 64-7 2-6 |
2013 | 優勝🏆 | (ノバク・ジョコビッチ) | 6-4 7-5 6-4 |
2012 | 準優勝 | ロジャー・フェデラー | 6-4 5-7 3-6 4-6 |
2011 | ベスト4 | ラファエル・ナダル | 7-5 2-6 2-6 4-6 |
2010 | ベスト4 | ラファエル・ナダル | 4-6 66-7 4-6 |
2009 | ベスト4 | アンディ・ロディック | 4-6 6-4 67-7 65-7 |
2008 | ベスト8 | ラファエル・ナダル | 3-6 2-6 4-6 |
2007 | 欠場 | - | - |
2006 | R16 | マルコス・バグダティス | 3-6 4-6 62-7 |
2005 | R32 | ダビド・ナルバンディアン | 7-64 6-1 0-6 4-6 1-6 |
ラファエル・ナダルの成績
"It's good to be healthy." @RafaelNadal refreshed for #Wimbledon challenge: http://t.co/JUBPIVgbAl pic.twitter.com/h93HkYys3P
— Wimbledon (@Wimbledon) 2015年6月27日
ラファエル・ナダル(スペイン)のグランドスラム「ウィンブルドン」優勝は、過去に2回。
2008年、2010年に優勝を果たしている。
初出場の2003年に第3回戦に進出、2004年は欠場となり、2005年はグランドスラム「全仏オープン」でグランドスラム初優勝を飾るが、「ウィンブルドン」では第2回戦で敗退。
2006年、2007年と連続で決勝に進出するが、いずれもロジャー・フェデラー(スイス)に敗北。
そして2008年、3年連続での決勝進出、今度も決勝戦の相手はロジャー・フェデラー(スイス)となり、ラファエル・ナダル(スペイン)が遂に勝利。「ウィンブルドン」初タイトルを獲得する。
その後、ラファエル・ナダル(スペイン)は初めて世界ランキング1位の座に昇りついた。
何度も怪我に悩まされたラファエル・ナダル(スペイン)。
「ウィンブルドン」では、2011年の準優勝以降、思うような成績を残せていない。
しかし、2017年は、グランドスラム「全仏オープン」及びその前のクレーコート大会では圧倒的な強さを見せ、クレーキングの復活を証明した。
グランドスラム「全仏オープン」優勝以降、休息のため大会を欠場しており、2017年は「ウィンブルドン」がグラス(芝)コート唯一の出場大会なった。
2017年グランドスラム「ウィンブルドン」では、第3回戦までは1セットも失うことなくストレートで勝利。
しかし、第4回戦(ベスト16)ではジル・ミュラー(ルクセンブルグ)と対戦し、なんと4時間48分に及ぶ大接戦となり、フルセットの末に敗戦した。
試合結果詳細はこちら
2017年、グランドスラム「全豪オープン」準優勝、グランドスラム「全仏オープン」優勝と大舞台で好成績を重ねてきたが、グランドスラム「ウィンブルドン」ではベスト16 での敗退となった。
年 | 成績 | 最終戦 対戦相手 | 最終戦 スコア |
---|---|---|---|
2017 | R16 | ジル・ミュラー | 3-6 4-6 6-3 6-4 13-15 |
2016 | 欠場 | - | - |
2015 | R64 | ダスティン・ブラウン | 5-7 6-3 4-6 4-6 |
2014 | R16 | ニック・キリオス | 65-7 7-5 65-7 3-6 |
2013 | R128 | スティーブ・ダルシス | 64-7 68-7 4-6 |
2012 | R64 | ルーカシュ・ロソル | 7-69 4-6 4-6 6-2 4-6 |
2011 | 準優勝 | ノバク・ジョコビッチ | 4-6 1-6 6-1 3-6 |
2010 | 優勝🏆 | (トマーシュ・ベルディヒ) | 6-3 7-5 6-4 |
2009 | 欠場 | - | - |
2008 | 優勝🏆 | (ロジャー・フェデラー) | 6-4 6-4 65-7 68-7 9-7 |
2007 | 準優勝 | ロジャー・フェデラー | 67-7 6-4 67-7 6-2 2-6 |
2006 | 準優勝 | ロジャー・フェデラー | 0-6 65-7 7-62 3-6 |
2005 | R64 | ジル・ミュラー | 4-6 6-4 3-6 4-6 |
2004 | 欠場 | - | - |
2003 | R32 | パラドーン・スリチャパン | 4-6 4-6 2-6 |
ノバク・ジョコビッチの成績
Last night, @serenawilliams & @DjokerNole revived the Champions' Dance. As only they could. #Wimbledon pic.twitter.com/tDA8oAGa5G
— Wimbledon (@Wimbledon) 2015年7月13日
ノバク・ジョコビッチ(セルビア)は、2011年にグランドスラム「ウィンブルドン」初優勝。
その後、2014年、2015年と2連覇を果たし、「ウィンブルドン」で3回の優勝を誇る。
2014年、2015年の連覇は、ロジャー・フェデラー(スイス)の連勝以来、8年ぶりの快挙であった。
ノバク・ジョコビッチ(セルビア)は、2005年に「ウィンブルドン」に初出場。
当時世界ランキング100位以下であったが、予選を突破し本選初出場を果たし、その後も第3回戦まで進出。
2006年は第4回戦(ベスト16)に進出、2007年には準決勝に進出し、ラファエル・ナダル(スペイン)と対戦するが、試合途中での棄権に終わっている。
その後、2011年に初めて決勝に進出、当時世界ランキング1位であったラファエル・ナダル(スペイン)に勝利し、初タイトルを獲得した。
2連覇を達成した2014年、2015年決勝戦では、いずれもロジャー・フェデラー(スイス)に勝利している。
2014年の決勝戦は、フルセット、3時間56分にもおよび、歴史に残る一戦となった。
2016年は、第3回戦でサム・クエリー(アメリカ)に敗退。直前のグランドスラム「全仏オープン」で生涯グランドスラムを達成したノバク・ジョコビッチ(セルビア)のテニスに、陰りが見え始めた。
ノバク・ジョコビッチ(セルビア)のグランドスラムでの第3回戦敗退は、2009年の「全仏オープン」以来のことであった。
そして2017年グランドスラム「ウィンブルドン」。準々決勝に進出し、トマーシュ・ベルディヒ(チェコ)と対戦するが、第1セットを失い、第2セットでもトマーシュ・ベルディヒ(チェコ)にブレイクを許す。
肘の怪我のため、セット合間の休憩時間に治療を受けるが、第2セット途中で断念。途中棄権に終わった。
今後の休養をも示唆しており、不安が残る。
2016年「全仏オープン」まで、グランドスラムを「ノール・スラム」(ノール, Nole, はノバク・ジョコビッチの愛称)と称されるなど、圧倒的な強さを誇ったノバク・ジョコビッチ(セルビア)。
王者の復活、また更なる活躍が待ち望まれる。
年 | 成績 | 最終戦 対戦相手 | 最終戦 スコア |
---|---|---|---|
2017 | ベスト8 | トマーシュ・ベルディヒ | 62-7 0-2, Retired |
2016 | R32 | サム・クエリー | 66-7 1-6 6-3 65-7 |
2015 | 優勝🏆 | (ロジャー・フェデラー) | 7-62 610-7 6-4 6-3 |
2014 | 優勝🏆 | (ロジャー・フェデラー) | 67-7 6-4 7-64 5-7 6-4 6-3 |
2013 | 準優勝 | アンディ・マレー | 4-6 5-7 4-6 |
2012 | ベスト4 | ロジャー・フェデラー | 3-6 6-3 4-6 3-6 |
2011 | 優勝🏆 | (ラファエル・ナダル) | 6-4 6-1 1-6 6-3 |
2010 | ベスト4 | トマーシュ・ベルディヒ | 3-6 69-7 3-6 |
2009 | ベスト8 | トミー・ハース | 5-7 66-7 6-4 3-6 |
2008 | R64 | マラト・サフィン | 4-6 63-7 2-6 |
2007 | ベスト4 | ラファエル・ナダル | 6-3 1-6 1-4, Retired |
2006 | R16 | マリオ・アンチッチ | 4-6 6-4 6-4 5-7 3-6 |
2005 | R32 | セバスチャン・グロージャン | 5-7 4-6 7-5 4-6 |