ロジャー・フェデラー(スイス)世界1位を懸けた対戦、ロッテルダム「ABN AMRO ワールド・テニス(ATP500)」2018年準々決勝がいよいよ開催。
ロジャー・フェデラー(スイス)は、準々決勝に勝利することで、約5年3か月振りに世界ランキング1位に返り咲く。
対戦相手は、大会開催国オランダのエース、ロビン・ハーセ(オランダ)となった。
試合は、2018年2月16日(日本時間17日)に開催された。
フェデラーvsハーセ試合プレビュー
フェデラーと世界1位
ロジャー・フェデラー(スイス)が初めて世界ランキング1位の座に就いたのは、14年前の2004年2月2日、当時22才。
その後、2008年8月まで4年半に渡り世界1位をキープ。世界1位の連続期間最長記録(237週間)をたたき出した。
なお、2008年8月18日、ロジャー・フェデラー(スイス)から世界1位の座を奪ったのは、ラファエル・ナダル(スペイン)であった。
その後、2009年7月から約1年間、2012年にも世界1位に君臨。現在、世界1位であった合計期間の最長記録(302週間)を保持している。
今回、ロッテルダム「ABN AMRO ワールド・テニス(ATP500)」2018年準々決勝でロビン・ハーセ(オランダ)に勝利すると、2012年11月4日(2012年10月29日付ランキング)以来、約5年3か月振りに世界ランキング1位となり、5年3か月振りの復位は最長記録。
そして、アンドレ・アガシ(アメリカ)の保有する最年長記録(33才)を抜き、史上最年長(36才)での世界1位となる。
Roger Federer begins his bid for the World No. 1 ranking in emphatic fashion in Rotterdam.
— ATP Tour (@atptour) 2018年2月14日
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大会に先立ち、ロジャー・フェデラー(スイス)は次のように語っている。
「ランキングについて考え始めたのはグランドスラム「全豪オープン」が終わってから。」「ATPワールドツアー・ファイナルでは敗退したし、全豪オープンで再度優勝するとは考えもしなかった。」
「グランドスラム優勝を常に目指し、信じててきた。また優勝できたなんて、月を旅しているような気持ち。素晴らしい旅だよ。」
「全豪オープンではランキングのことを考えずに戦い、だけど2月のスケジュールに余裕があると認識してた。」
「2016年のノバク・ジョコビッチ(セルビア)とアンディ・マレー(イギリス)は最高だった。ラファエル・ナダル(スペイン)はまだ若く、復帰する十分な時間がある。」
「ロッテルダムへの出場を決め、チームのみんなはとても喜んでくれている。全力を尽くしたい。」
「世界1位になる可能性があることは、とても奮い立たせるし、最高のモチベーションだ。」
(大会公式インタビューより)
ロジャー・フェデラー(スイス)が新たな歴史を刻むことになるのか、試合の行方が注目される。
フェデラーvsハーセ試合プレビュー
ロジャー・フェデラー(スイス)とロビン・ハーセ(オランダ)の過去の対戦成績は、デビスカップを含め、ロジャー・フェデラー(スイス)の2戦全勝。
直近の対戦は2017年モントリオール「ロジャーズ・カップ(ATP1000)」準決勝。この時は、ロジャー・フェデラー(スイス)がストレートで勝利している。
ロジャー・フェデラー(スイス)は、今大会ロッテルダム「ABN AMRO ワールド・テニス(ATP500)」に2013年以来、5年振りの出場。
過去、2005年、2012年と2回優勝。キャリア初期の1999年にも出場しており、思い入れのある大会としている。
2018年は、第1回戦、第2回戦(ベスト16)ともにストレートの快勝。
第1回戦では、予選突破者ルベン・ビーママンス(ベルギー)と対戦し、ロジャー・フェデラー(スイス)が自身のサーブで相手に許したポイントはわずか4ポイント。試合時間47分で勝利を果たした。
今回、6年振りの優勝、そして世界ランキング1位の座を狙う。
ロビン・ハーセ(オランダ)は現在世界ランキング42位、自己ベストは世界33位。現在30才。大会開催地オランダのNo. 1 選手である。
ATPワールドツアーでは、2011年、2012年とキッツビューエル大会(ATP250、クレーコート)で優勝を果たしている。
191 cm の長身を活かした高速で正確なサーブも強みとし、またダブルスでも2013年全豪オープン準優勝の記録を持つ。
記憶に新しいのは、2月初旬に開催された「デビスカップ(国別対抗戦)」2018年第1回戦。
ロビン・ハーセ(オランダ)はオランダ代表を率い、昨年優勝国のフランスと対戦。多数のトップ選手を擁するフランス、そしてフランスのホームでの圧倒的な声援の中、シングルス2戦とダブルス1戦で熱戦を繰り広げ、昨年優勝国を脅かした。
シングルスでは、1月のオークランド「ASBクラシック(ATP250)」では準決勝に進出している。
そして、ダブルスでは2018年「ソフィア・オープン(ATP250)」、プネ「マハラシュトラ・オープン(ATP250)」と既に2回優勝を果たしている。
今大会ロッテルダム「ABN AMRO ワールド・テニス(ATP500)」では、第1回戦、第2回戦(ベスト16)ともにストレートで勝利。
第2回戦(ベスト16)では、元世界3位スタン・ワウリンカ(スイス)を初戦敗退に追い込んだ同胞タロン・グリークスプア(オランダ)にも快勝し、準々決勝に進出した。
地元オランダの期待を背負い、ロジャー・フェデラー(スイス)に挑む。
ロッテルダム「ABN AMRO ワールド・テニス(ATP500)」2018年準々決勝、ロジャー・フェデラー(スイス)vs. ロビン・ハーセ(オランダ)。
試合結果詳細は、以下の通り。
フェデラーvsハーセ試合結果詳細
Set 1
第1ゲーム
フェデラーのサーブで試合開始。フェデラー、キープ。
第2ゲーム
ハーセのサービス。フェデラーが3ブレイクポイントを獲得。
ハーセがエースを決め1ポイントをセーブ。
ネットプレーとなり、ハーセがボレーを決め1ポイント目もセーブ。
ハーセがワイドへのエースを決め3ポイント目をセーブ。ジュースに持ち込む。
ハーセがボレーを決め、アドバンテージを獲得。
ハーセ、続いて強力なサーブを決め、ゲームキープ。
第3ゲーム
フェデラー、キープ。
第4ゲーム
ハーセ、キープ。(スコア:フェデラー 2-2 ハーセ)
第5ゲーム
フェデラー、キープ。(スコア:フェデラー 3-2 ハーセ)
第6ゲーム
ハーセのサービス。ジュースとなり、ハーセがセンターへの200 km のサーブの直後、ネット際に出てウィナーを決める。ハーセがアドバンテージを獲得。
続いて、フェデラーのクロスコートショットはラインを越える。
ハーセがサービスゲームをキープ。(スコア:フェデラー 3-3 ハーセ)
第7ゲーム
フェデラー、キープ。(スコア:フェデラー 4-3 ハーセ)
第8ゲーム
ハーセ、キープ。(スコア:フェデラー 4-4 ハーセ)
第9ゲーム
フェデラーのサービス。フェデラーにダブルフォルト。ハーセが2ブレイクポイントを獲得。
続いて、ネット際に出たフェデラーに対し、ハーセがクロスコートのウィナーを決める。
ハーセがブレイクに成功。(スコア:フェデラー 4-5 ハーセ)
第10ゲーム
ハーセのサービス for the セット。ハーセが3セットポイントを迎える。
ラリーとなり、フェデラーがバックハンドでクロスコートのウィナーを決める。
続いて、ハーセがワイドへのエースを決める。
ハーセがブレイク直後のサービスゲームをキープ。(スコア:フェデラー 4-6 ハーセ)
第1セットをハーセが獲得、試合は第2セットへ。
Set 2
第1ゲーム
フェデラーのサーブ、エースで試合再開。フェデラー、ラブゲームでキープ。(スコア:フェデラー 1-0 ハーセ)
第2ゲーム
ハーセのサービス。フェデラーが3ブレイクポイントを獲得。
ラリーとなり、フェデラーがネット際に出てボレーを決める。
フェデラーが試合再開早々のブレイクに成功。(スコア:フェデラー 2-0 ハーセ)
第3ゲーム
フェデラー、ブレイク直後のサービスゲームをキープ。(スコア:フェデラー 3-0 ハーセ)
第4ゲーム
ハーセ、キープ。(スコア:フェデラー 3-1 ハーセ)
第5ゲーム
フェデラー、キープ。(スコア:フェデラー 4-1 ハーセ)
第6ゲーム
ハーセのサービス。ハーセのダブルフォルト。フェデラーが2ブレイクポイントを獲得。
ラリーとなり、ハーセのフォアハンド・ショットがラインを越える。
フェデラーがダブル・ブレイクに成功。(スコア:フェデラー 5-1 ハーセ)
第7ゲーム
フェデラーのサービス for the セット。フェデラーが3セットポイントを迎える。
ハーセがネット際に出るが、ハーセのボレーはネットに阻まれる。
フェデラー、ブレイク直後のサービスゲームをキープ。(スコア:フェデラー 6-1 ハーセ)
第2セットはフェデラーが獲得、試合は最終第3セットへ。
Set 3
第1ゲーム
ハーセのサーブで試合再開。フェデラーが2ブレイクポイントを獲得。
続いてラリーとなり、フェデラーがバックハンドでウィナーを決める。
フェデラーが試合再開早々のブレイクに成功。(スコア:フェデラー 1-0 ハーセ)
第2ゲーム
フェデラー、ブレイク直後のサービスゲームをキープ。(スコア:フェデラー 2-0 ハーセ)
第3ゲーム
ハーセのサービス。ジュースとなり、ラリーでのハーセのショットがラインを越える。フェデラーがブレイクポイントを獲得。
続いてもラリーとなり、ハーセのフォアハンド・ショットがラインを越える。
フェデラーがダブル・ブレイクに成功。(スコア:フェデラー 3-0 ハーセ)
第4ゲーム
フェデラー、ブレイク直後のサービスゲームをキープ。(スコア:フェデラー 4-0 ハーセ)
第5ゲーム
ハーセ、ラブゲームでキープ。(スコア:フェデラー 4-1 ハーセ)
第6ゲーム
フェデラー、キープ。(スコア:フェデラー 5-1 ハーセ)
第7ゲーム
ハーセのサービス。フェデラーが1ブレイクポイント(マッチポイント)を獲得。
続いて、ハーセがダブルフォルト。
フェデラーが3度目のブレイクに成功。(スコア:フェデラー 6-1 ハーセ)
会場の大声援、スタンディングオベーションでフェデラーを称え、フェデラーは涙をみせる。
会場では、特別セレモニーが開催された。
第3セットをフェデラーが獲得、試合に勝利(4-6 6-1 6-1)。1時間19分で試合終了。
ロジャー・フェデラー(スイス)がロッテルダム「ABN AMRO ワールド・テニス(ATP500)」2018年準決勝に進出を決めた。
準々決勝ではアンドレアス・セッピ(イタリア)またはダニール・メドベデフ(ロシア)と対戦する。
そして、ロジャー・フェデラー(スイス)は次回2018年2月19日付世界ランキングにおいて、世界1位となることが確定した。
世界1位ロジャー・フェデラー(スイス)の新たな歴史が幕を開けた。
Summary
フェデラー | 4-6 6-1 6-1 | ハーセ |
6本 | エース | 9本 |
1 | ダブルフォルト | 2 |
57 % (35/61) |
第1サーブ 率 | 66 % (46/70) |
74 % (26/35) |
第1サーブ ポイント 獲得率 |
61 % (28/46) |
73 % (19/26) |
第2サーブ ポイント 獲得率 |
38 % (9/24) |
63 % (5/8) |
ブレイクポイント 成功率 |
100 % (1/1) |
47 % (33/70) |
リターンポイント 成功率 |
26 % (16/61) |
78 | ポイント獲得合計 | 53 |