ATP世界ランキング 2019年履歴(続き)
2019年4月29日
2019年4月22日~28日にかけて、ATP500 とATP250 の2大会が開催され、多くのトップ選手が出場した。
- 「バルセロナ・オープン・バンコサバデル(ATP500)」:錦織圭、ナダル、Aズベレフ、ティーム、チチパス、フェレール他出場
- ブダペスト「ハンガリー・オープン(ATP250)」:チリッチ、チョリッチ他出場
「バルセロナ・オープン・バンコサバデル(ATP500)」で優勝を果たしたのは、ドミニク・ティーム(オーストリア)!
ドミニク・ティーム(オーストリア)は、大会を通し最高のプレーを披露。準決勝では、ラファエル・ナダル(スペイン)にもストレートで勝利を果たした。
「バルセロナ・オープン・バンコサバデル(ATP500)」はラファエル・ナダル(スペイン)が11回の優勝を誇り、幼少期から観戦していたラファエル・ナダル(スペイン)のホーム。
2019年は、ドミニク・ティーム(オーストリア)が進化したプレーで試合をリードし、クレーキングの連勝をストップさせた。
これにより、ドミニク・ティーム(オーストリア)は、クレーコートでラファエル・ナダル(スペイン)に4年連続で勝利。過去4回以上勝利した史上2人目の選手となった。
ドミニク・ティーム(オーストリア)の他は、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)が過去7回勝利している。
堂々のタイトルを獲得したドミニク・ティーム(オーストリア)。2019年は、ハードコートでの成果に加え、得意のクレーコートでも、更なる活躍が期待される。
ドミニク・ティーム(オーストリア)の世界ランキングは、世界5位をキープした。
「バルセロナ・オープン・バンコサバデル(ATP500)」準優勝は、ダニール・メドベデフ(ロシア)。
絶好調のダニール・メドベデフ(ロシア)。2019年シーズンは既に25試合に勝利、全選手の中で最多を記録している。
大会準決勝では錦織圭(日本)にフルセットの末勝利。前週のノバク・ジョコビッチ(セルビア)戦での勝利に続き、クレーコートでのパフォーマンスも着実に上げており、引き続きの活躍が注目される。
ダニール・メドベデフ(ロシア)のランキングは、自己ベストである世界14位をキープした。
ラファエル・ナダル(スペイン)は、準決勝でドミニク・ティーム(オーストリア)に敗北。
ただし、敗戦後のインタビューでは「この1週間で自信を取り戻した。大きな大きな向上ができたと信じている。」と語っており、今後の活躍が期待される。
ラファエル・ナダル(スペイン)のランキングは、世界2位をキープした。
錦織圭(日本)も、準決勝に進出し、世界7位を維持した。
その他、準々決勝に進出したギド・ペラ(アルゼンチン)が世界28位から世界26位へ上昇。前週に引き続き、自己ベストを更新した。
昨年準優勝のステファノス・チチパス(ギリシャ)は第3回戦(ベスト16)で敗退。世界8位から世界10位へとランクを落とした。
アレクサンダー・ズべレフ(ドイツ)は初戦敗退となったが、世界3位の座はキープした。
ブダペスト「ハンガリー・オープン(ATP250)」の優勝は、マッテオ・ベレッティーニ(イタリア)!
イタリア期待の23才、昨年グスタード「スイス・オープン・グスタード(ATP250)」での優勝に続き、キャリア2度目のツアー優勝を飾った。
マッテオ・ベレッティーニ(イタリア)のランキングは、世界55位から世界37位へと大きく上昇。堂々の自己ベスト更新を達成した。
大会準優勝は、フィリップ・クライノビッチ(セルビア)。
フィリップ・クライノビッチ(セルビア)は、予選を突破し本選に出場。準々決勝では大会第2シードボルナ・チョリッチ(クロアチア)にもストレートで勝利を果たし、その後決勝に進出。初タイトルの獲得には至らなかったが、準優勝を獲得した。
フィリップ・クライノビッチ(セルビア)のランキングは世界105位から世界77位に上昇した。
2019年4月29日付世界ランキングも、世界1位ノバク・ジョコビッチ(セルビア)、世界2位ラファエル・ナダル(スペイン)、世界3位アレクサンダー・ズべレフ(ドイツ)は変更がなかった。
2019年4月22日
2019年4月14日~21日にかけて、ATPワールドツアー・マスターズ1000 のクレーコート大会、モンテカルロ「Rolexモンテカルロ・マスターズ(ATP1000)」が開催された。
2019年クレーコート初のATPワールドツアー・マスターズ1000 大会を制したのは、ファビオ・フォニーニ(イタリア)!
ファビオ・フォニーニ(イタリア)は、準決勝でクレーキングラファエル・ナダル(スペイン)になんとストレートで勝利。
自身初のATP1000 決勝に進出し、大舞台で堂々のタイトルを獲得した。
ファビオ・フォニーニ(イタリア)のキャリア9度目のタイトルは、ATP1000 大会となった。
ラファエル・ナダル(スペイン)は、2017年、2018年クレーコートシーズンでは、敗戦はドミニク・ティーム(オーストリア)へのそれぞれ1敗のみ。
2018年クレーコートシーズン、ラファエル・ナダル(スペイン)からセットを奪ったのは、ドミニク・ティーム(オーストリア)の他は、ファビオ・フォニーニ(イタリア)とディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)のみであった。
そして、2019年モンテカルロ「Rolexモンテカルロ・マスターズ(ATP1000)」、遂にファビオ・フォニーニ(イタリア)がクレーコートでラファエル・ナダル(スペイン)に勝利を果たした。
ファビオ・フォニーニ(イタリア)は、大会第3回戦(ベスト16)でアレクサンダー・ズべレフ(ドイツ)にも勝利。準々決勝ではボルナ・チョリッチ(クロアチア)との接戦をフルセットで制した。
なお、イタリア人選手のATP1000 優勝は、1990年のシリーズ開始以来初めてのこととなる。
ファビオ・フォニーニ(イタリア)の世界ランキングは、世界18位から世界12位に上昇。2014年以来となる自己ベストの更新を達成した。
モンテカルロ「Rolexモンテカルロ・マスターズ(ATP1000)」準優勝は、ドゥサン・ラヨビッチ(セルビア)。
ドゥサン・ラヨビッチ(セルビア)は、第3回戦(ベスト16)でクレープリンスドミニク・ティーム(オーストリア)にストレートで勝利。
準決勝ではダニール・メドベデフ(ロシア)を下し、決勝に進出。
キャリア初のツアー決勝進出は、なんとATPワールドツアー・マスターズ1000 の大舞台となった。
初の準優勝を獲得し、ドゥサン・ラヨビッチ(セルビア)の世界ランキングは、世界48位から世界24位へと大幅にランクアップ。自己ベストの更新を達成した。
ラファエル・ナダル(スペイン)は、前述の通り準決勝でファビオ・フォニーニ(イタリア)に敗退。
敗戦後のインタビューでは、「おそらく、ここ14年間のクレーコートうち、最も出来の悪い試合の1つだった。」と自らを酷評した。
準決勝まで結果としては順調に勝ち上がったが、ラファエル・ナダル(スペイン)にはめずらしく、ミスの目立つ展開であった。
ラファエル・ナダル(スペイン)は、昨年優勝のポイントが剥落したものの、ランキングは世界2位をキープした。
ノバク・ジョコビッチ(セルビア)は、準々決勝でダニール・メドベデフ(ロシア)にフルセットの末に敗退。
世界ランキング1位の座はキープした。
ダニール・メドベデフ(ロシア)は、準決勝に進出し、自己ベストである世界14位をキープ。
その他、ギド・ペラ(アルゼンチン)は、第2回戦でマリン・チリッチ(クロアチア)に勝利。その後準々決勝に勝ち進み、世界35位から世界28位へ上昇。自己ベストを更新した。
ギド・ペラ(アルゼンチン)は、準々決勝でもラファエル・ナダル(スペイン)と熱戦を繰り広げた。
錦織圭(日本)は、初戦の第2回戦でピエール ユーグ・エルベール(フランス)に敗退。
昨年準優勝のポイントを失い、世界6位から世界7位に順位を下げた。
2019年4月22日付世界ランキングも、世界1位ノバク・ジョコビッチ(セルビア)、世界2位ラファエル・ナダル(スペイン)、世界3位アレクサンダー・ズべレフ(ドイツ)は変更がなかった。
2019年4月15日
2019年4月8日~15日は、ATP250 のクレーコート大会2大会が開催された。
- マラケシュ「ハッサン2世グランプリ(ATP250)」:Aズベレフ、フォニーニ、ツォンガ、ダニエル太郎他出場
- ヒューストン「US男子クレーコート選手権(ATP250)」:ジョンソン、シャルディ、クエリー他出場
マラケシュ「ハッサン2世グランプリ(ATP250)」で優勝を果たしたのは、ブノワ・ペール(フランス)!
ブノワ・ペール(フランス)は、準決勝では同胞のスタージョーウィルフリード・ツォンガ(フランス)にもフルセットの末に勝利、決勝に進出し、見事、キャリア2度目のタイトルを獲得した。
決勝戦では、昨年優勝のパブロ・アンドゥハル(スペイン)と対戦。パブロ・アンドゥハル(スペイン)の連覇を阻止し、2015年以来、4年振りにツアー優勝を手にした。
ブノワ・ペール(フランス)の世界ランキングは、世界69位から世界43位へと大幅に上昇した。
大会準優勝のパブロ・アンドゥハル(スペイン)は、昨年優勝のポイントが剥落し、世界70位から世界86位となった。
ダニエル太郎(日本)は、大会準々決勝に進出。世界75位から世界72位へとランクを上げた。
ヒューストン「US男子クレーコート選手権(ATP250)」の優勝は、クリスチャン・ガリン(チリ)!
クリスチャン・ガリン(チリ)は、2019年サンパウロ「ブラジル・オープン(ATP250)」に続き決勝に進出。見事、ツアー初タイトルを獲得した。
クリスチャン・ガリン(チリ)は、第2回戦(ベスト16)では大会第2シードのジェイミー・シャルディ(フランス)に勝利、準決勝ではサム・クエリー(アメリカ)に勝利し、大活躍で魅了した。
チリ人選手の優勝は、2009年以来10年振り。22才クリスチャン・ガリン(チリ)、今後の活躍が期待される。
クリスチャン・ガリン(チリ)の世界ランキングは、世界73位から世界47位へと大幅に上昇。自己ベストの更新を達成し、初のトップ50 入りを果たした。
ヒューストン「US男子クレーコート選手権(ATP250)」準優勝は、20才キャスパー・ルード(ノルウェー)。
2019年シーズン、特にクレーコートで着実に実績を重ね、遂に自身初のツアー決勝へと進出した。
なお、ノルウェー人選手のツアー決勝進出は、父クリスチャン・ルード(ノルウェー)以来であった。
キャスパー・ルード(ノルウェー)のランキングは、世界95位から世界68位に上昇、自己ベストを更新した。
2019年4月15日付世界ランキングも、世界1位ノバク・ジョコビッチ(セルビア)、世界2位ラファエル・ナダル(スペイン)、世界3位アレクサンダー・ズべレフ(ドイツ)は変更がなかった。
錦織圭(日本)も、世界6位をキープした。
2019年4月8日
世界テニス男子では、2019年3月31日まで開催された「マイアミ・オープン(ATP1000)」終了後、4月5日~6日にデビスカップ(国別対抗戦)グループII の試合が開催され、ATPツアーの大会は開催されていない(チャレンジャーツアー等は開催された)。
このため、2019年4月8日付世界ランキングでは、前回からトップ選手の順位に大きな変更はなかった。
2019年4月8日付世界ランキングも、世界1位ノバク・ジョコビッチ(セルビア)、世界2位ラファエル・ナダル(スペイン)、世界3位アレクサンダー・ズべレフ(ドイツ)。
錦織圭(日本)も、世界6位を維持した。
なお、2019年3月31日までに開催された大会は20大会。大会優勝者は、19名。
ロジャー・フェデラー(スイス)のみが、ドバイ・デューティフリー・テニス選手権(ATP500)」と「マイアミ・オープン(ATP1000)」の複数大会に優勝している。
シーズン開始の19大会でそれぞれ異なる19選手が優勝したのは、1990年のATPツアー開始以降、初めてのこととなる。
2019年4月1日
2019年3月20日~31日は、ATPワールドツアー・マスターズ1000 の大会、「マイアミ・オープン(ATP1000)」が開催された。
「マイアミ・オープン(ATP1000)」で優勝を果たしたのは、ロジャー・フェデラー(スイス)!
ロジャー・フェデラー(スイス)キャリア101回目の優勝!ATPワールドツアー・マスターズ1000 では28回目、「マイアミ・オープン(ATP1000)」4回目のタイトルを獲得した。
ロジャー・フェデラー(スイス)は、「マイアミ・オープン(ATP1000)」でも魅力である多彩なプレーを存分に披露。堂々の優勝を飾った。
ロジャー・フェデラー(スイス)の世界ランキングは、世界5位から世界4位に上昇。引き続きの活躍が期待される。
「マイアミ・オープン(ATP1000)」準優勝は、昨年優勝のジョン・イズナー(アメリカ)。
ジョン・イズナー(アメリカ)は、大会連覇には至らなかったものの、得意のビッグサーブで圧倒。準決勝まで計9回タイブレイクとなるがその全てを制し、1セットも失うことなく、2年連続での決勝進出を決めた。
ジョン・イズナー(アメリカ)のランキングは、世界9位から世界10位となった。昨年優勝のポイントが剥落したが、決勝進出によりトップ10 の座は維持した。
「マイアミ・オープン(ATP1000)」においても、急成長する若手選手の活躍が目立った。
大会準決勝には、19才デニス・シャポバロフ(カナダ)と18才フェリックス・オジェ アリアシム(カナダ)が進出。
フェリックス・オジェ アリアシム(カナダ)は、予選を突破し本選出場権を獲得、ATP1000 の大舞台で、初の準決勝に進出した。
なお、10代の選手が2名、マイアミ・オープン準決勝に進出したのは、2007年、ともに当時19才であったノバク・ジョコビッチ(セルビア)とアンディ・マレー(イギリス)以来の快挙となった。
世界ランキングでは、デニス・シャポバロフ(カナダ)は世界23位から世界20位、フェリックス・オジェ アリアシム(カナダ)は世界57位から世界33位に上昇、それぞれ自己ベストの更新を達成した。
その他、20才ステファノス・チチパス(ギリシャ)が世界10位から世界8位、23才ダニール・メドベデフ(ロシア)が世界15位から世界14位となり、ともに自己ベストを更新した。
ノバク・ジョコビッチ(セルビア)は、第4回戦(ベスト16)でロベルト・バウティスタ アグート(スペイン)と対戦し敗退。
ノバク・ジョコビッチ(セルビア)は2019年シーズン、ロベルト・バウティスタ アグート(スペイン)に対して2連敗という結果になった。
世界ランキングは、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)が世界1位の座をキープ。
ロベルト・バウティスタ アグート(スペイン)は、世界25位から世界23位へと上昇した。
錦織圭(日本)は、初戦であった第2回戦でフルセットの末敗退。ランキングは、世界6位をキープした。
2019年4月1日付世界ランキングも、世界1位ノバク・ジョコビッチ(セルビア)、世界2位ラファエル・ナダル(スペイン)、世界3位アレクサンダー・ズべレフ(ドイツ)は変更がなかった。