ATP ランキングとは?ランキングのシステム、計算方法、各大会のポイントを解明

世界テニス男子シングルスで最も重視されるランキング、「ATP ランキング」について解説する。

一般に、テニス男子で「世界ランキング」といえばATP ランキング(正式名称:Emirates ATP Rankings)のことである。

ここでは、ATP ランキングのシステム、計算方法、各大会のポイント加算方法、トップ30 位選手の大会出場義務などを説明する。
獲得ポイント表へのジャンプ

※ ATP ランキングレースについてはこちら
※ ATP とは、Association of Tennis Professionals(男子プロテニス協会)の略称で、テニス男子プロのツアーを運営する団体。ATP オフィシャルサイトはこちら(英語)。

参考:ATP 公式ルールブック(英語)、ATP ランキングFAQ(英語)

※ シングルスのランキング説明であるが、断りがない限り、ダブルスも同様のシステムで計算される。

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直近52週、18大会+α の結果で決定

ATP ランキングは、

  • 直近52週(52週 x 7日/週 = 364日)の間に獲得した、
  • グランドスラム(4大大会)、ATP マスターズ1000を含む18大会分のポイントと、ATP ワールドツアー・ファイナルで獲得したポイント

の累積ポイント数により、順位が決定される。

※ 「ポイント」はATPの指定する公式大会・試合に出場すること、勝利することで付与される。獲得ポイント数は、大会、ラウンド(決勝、準決勝、、1回戦など)によって異なる。詳細は後述

18 大会の抽出方法

photo credit: ntr23 109of365[NTR23] via photopin (license)

18 大会」の抽出方法は、グランドスラム(4大大会)、ATP マスターズ1000 の大会と、残りの大会(ATP 500、ATP 250 など)のうちの獲得ポイント上位の大会となる。

なお、ATP ワールドツアー・ファイナル のポイントは18 大会とは別枠で加算される。

  1. グランドスラム(4大大会)、ATP マスターズ1000 の大会 ポイント
  2. 残り18 大会まで、ATP 500、ATP 250、ATP チャレンジャー・ツアー、フューチャーズ・トーナメントのベストポイント
  3. ATP ワールドツアー・ファイナル のポイント

例えば、
グランドスラム(4大大会)の全4大会、ATP マスターズ1000 の全9大会に出場した場合、この13大会分のポイントと、他の公式大会(ATP 500、ATP 250など) での獲得ポイントの上位5大会分のポイントが計算される。

上位30位選手の大会出場義務

ATPランキングTOP 30 選手(※)には、以下大会への出場義務がある。義務を果たさないと、出場停止などの罰則が与えられる。
なお、対象の選手には、ATPワールドツアー大会への予選なしでの出場機会が自動的に与えられる。

  • グランドスラム(4大大会)
    全4大会
  • ATP マスターズ1000
    全9大会のうち、「モンテカルロ マスターズ」(モンテカルロ)を除く8大会、モンテカルロはATP 500 の1つとカウントされる
  • ATP 500
    ATP 500 の11大会+ATP 1000モンテカルロ のうち少なくとも4大会、全米オープン後に開催される1大会を含む

そして、これらの大会を欠場すると、その大会分のポイントがゼロとなる。

photo credit: Reiterlied In the middle of Chuo Dori via photopin (license)

つまり、30位以上の選手は、上記のうち1大会欠場すると、18大会分ではなく17大会分のポイントとなる。31位以下の選手であれば、欠場しても他の大会のポイントが加算される。

出場後すぐに敗退しても、ATP 500 であればポイントの高かった他の大会で代替できるため、欠場はできるだけ避けた方がよいということになる。

怪我などで欠場の場合、一定の基準を満たすと「義務」は免れるが、ポイントはゼロとなる。

※ 2017年の対象選手(シングルス)は、2016年11月7日時点でATP ランキングTOP 30位以内の選手。

義務の免除

ただし、1月1日時点で以下を1つ満たすごとに、ATP マスターズ1000 への出場義務が1大会ずつ減少し、欠場しても他の大会でのポイントが加算される。
3項目の全て満たすと、全ての出場義務から免れる。ただし、この場合も他の大会でのポイント加算は3大会までとなる。

  • 600 試合以上に出場
  • 12 年間以上に渡り年12試合以上に出場
  • 30歳以上(※)

※ 以前は31歳以上であった。

2016年末ランキングはこちら

続いて、「ポイント」について解説する。

各大会のポイント数

「ポイント」はATPの指定する公式大会・試合に出場すること、勝利することで付与される。獲得ポイント数は、大会、ラウンド(決勝、準決勝、、1回戦など)によって異なる。

各大会で付与されるポイントは以下の通り。

グランドスラム(4大大会)、ATP マスターズ1000、ATP 500、ATP 250

獲得ポイント

W F SF QF R16 R32 R64 R128 Q
グランドスラム 2000 1200  720  360  180 90 45 10 25*0
ATP 1000 1000 600 360 180  90 45 10(25) (10) 25*1
ATP 500 500 300 180 90 45 (20) 20*2
ATP 250 250 150 90 45 20 (5) 12*3

Q: 予選突破者

*1: 本選出場者数56名超の場合は12 ポイント
*2: 本選出場者数32名超の場合は10 ポイント
*3: 本選出場者数32名超の場合は5 ポイント

ATP ワールドツアー・ファイナル

獲得ポイント

W F Round Robbin(総当たり)
ファイナル +500* +400 1勝につき200ポイント

* 最大1500= Round Robbin 3試合勝利で600+準決勝勝利(決勝出場)400+優勝500

※ ダブルスはポイントが異なる

ATP チャレンジャー・ツアー

獲得ポイント

W F SF QF R16 Q
$ 125,000 + H 125 75 45 25 10 5
$ 125,000 110 65 40 20 9 5
$ 100,000 100 60 35 18 8 5
$ 75,000 90 55 33 17 8 5
$ 50,000 80 48 29 15 7 3
$ 40,000 + H 80 48 29 15 6 3

フューチャーズ・トーナメント

獲得ポイント

W F SF QF
$ 25,000 + H 35 20 4 1
$ 25,000 27 15 3 1
$ 10,000 18 10 2 1

※ ダブルスは準決勝(SF)以上でポイント加算

なお、デビスカップ(国別対抗戦)、オリンピックは2016年よりポイント対象外となった。

そして、このようにして集計されたATP ランキングは、ATP によって週1回公表される。

要約すると、ATP ランキングは、

  • 直近52週(52週 x 7日/週 = 364日)の間に獲得した、グランドスラム(4大大会)、ATP マスターズ1000を含む18 大会分のポイントと、ATP ワールドツアー・ファイナルで獲得したポイントの累積ポイント数により、順位が決定される。
    • 18 大会は、グランドスラム(4大大会)、ATP マスターズ1000 の大会と、残りの大会(ATP 500、ATP 250 など)のうちの獲得ポイント上位の大会
    • トップ30 位以上の選手には、出場義務のある大会を欠場することによるペナルティが課せられる。
  • 獲得ポイント数は、大会、ラウンド(決勝、準決勝、、1回戦など)によって異なる。

ATP ワールドツアー・ファイナルへの出場者を決定するATP ランキング「レース」の解説はこちら

2018年の大会一覧はこちら