ATP世界ランキング 2017年履歴(続き)
2017年11月6日時点
2017年10月30日~11月5日にかけて、ATPワールドツアー・マスターズ1000 シーズン最後の大会、「パリ・マスターズ(ATP1000)」が開催され、多くのトップ選手が出場した。
Year-end #1 for the 4th time : congrats to our 10-time champ @RafaelNadal
— Roland-Garros (@rolandgarros) 2017年11月1日
N°1 mondial de fin d'année pour la 4e fois : Rafaeeeel... Nadal ! pic.twitter.com/LEeOxBzjsw
そして、ラファエル・ナダル(スペイン)が、2017年末世界ランキング1位!の座を確定させた。
自身4度目のシーズン末1位。歴代選手で7人目の快挙となる。
なお、ラファエル・ナダル(スペイン)は、「パリ・マスターズ(ATP1000)」で第3回戦ベスト16 まで勝利するも、ひざの怪我により準々決勝を棄権した。
ひざの怪我は以前より抱えており、時折状態が悪化するという。早期の回復を祈りたい。
ロジャー・フェデラー(スイス)は、「パリ・マスターズ(ATP1000)」には欠場となったが、ランキングは世界2位をキープした。
アンディ・マレー(イギリス)は、昨年「パリ・マスターズ(ATP1000)」優勝の1000 ポイントに加え、昨年ATP ワールドツアー・ファイナル全勝での優勝1500 ポイントを失い、世界3位から世界16位へと転落した。
これにより、アレクサンダー・ズべレフ(ドイツ)が世界4位から自身初の世界3位へ、ドミニク・ティーム(オーストリア)が世界6位から世界4位へと上昇、自己ベストを更新した。
マリン・チリッチ(クロアチア)は、世界5位をキープ。
グリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)は世界8位から世界6位となり、3年振りに自己ベストを更新した。
2017年「パリ・マスターズ(ATP1000)」では、アレクサンダー・ズべレフ(ドイツ)、パブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)、サム・クエリー(アメリカ)、ジョーウィルフリード・ツォンガ(フランス)、ケビン・アンダーソン(南アフリカ)がまさかの初戦敗退。その後もシード選手が早々に敗退し、波乱の展開となった。
Great win for @JackSock who shone so brightly @LaverCup in Prague. Off to play @ATPWorldTour finals after winning the Paris Masters. pic.twitter.com/CWg3T0iVH6
— Rod Laver (@rodlaver) 2017年11月5日
大会を制したのは、ジャック・ソック(アメリカ)!
ATP1000 初タイトルの獲得、そしてATPワールドツアー・ファイナル(Nitto ATP ファイナルズ)へ初めての出場を決めた。
さらに、ジャック・ソック(アメリカ)はランキングを世界22位から世界9位へと上昇させ、初めてのTOP 10 入りを果たした。
大会準優勝となったフィリップ・クライノビッチ(セルビア)は、予選からの出場でATP1000 決勝にまで進出。
第1回戦では杉田祐一(日本)をストレートで下し、その後もATPワールドツアー・ファイナルへの出場権をかけて闘うサム・クエリー(アメリカ)、ジョン・イズナー(アメリカ)を敗退に追い込んだ。
フィリップ・クライノビッチ(セルビア)は、世界77位から世界33位へと大幅なランクアップを達成。自己ベストを更新した。
ジョン・イズナー(アメリカ)は、「パリ・マスターズ(ATP1000)」準決勝に進出したものの、昨年準優勝のポイントが剥落し、世界14位から世界17位にランクを下げた。
同じく準決勝進出のジュリアン・ベネトー(フランス)は、世界83位から世界52位へと大幅な上昇を果たした。
ジュリアン・ベネトー(フランス)は大会にワイルドカードとして出場、デニス・シャポバロフ(カナダ)、ジョーウィルフリード・ツォンガ(フランス)、ダビド・ゴファン(ベルギー)、そしてマリン・チリッチ(クロアチア)に勝利し準決勝進出を果たした。
杉田祐一(日本)は、第1回戦で後の準優勝者フィリップ・クライノビッチ(セルビア)と対戦し敗退。
ランキングは世界38位から世界40位となった。
2017年大活躍で魅了してくれた杉田祐一(日本)。2018年も活躍を期待したい。
また、錦織圭(日本)は、昨年ポイントの剥落により、世界20位から世界22位へとランクを下げた。
2017年11月13日時点
2017年11月7日~11日は、21才以下の若手選手を対象とした「NextGen ATP ファイナル」が開催され、12日からは「ATPワールドツアー・ファイナル(Nitto ATP ファイナルズ)」が開催されているが、「NextGen ATP ファイナル」はポイント対象外であり、「ATPワールドツアー・ファイナル」のポイントは大会後に付与されるため、トップ選手のランキングに大きな変更はない。
アンドレイ・ルブレフ(ロシア)は、2017年「NextGen ATP ファイナル」に出場。昨年はチャレンジャーツアーに出場し、当該ポイントが剥落したため、世界ランキング37位から世界39位へと下落した。
初回開催となった「NextGen ATP ファイナル」では、チョン・ヒョン(韓国)が優勝、アンドレイ・ルブレフ(ロシア)が準優勝を果たした。
また、パブロ・クエバス(ウルグアイ)がチャレンジャーツアーに優勝し世界38位から世界32位へ上昇した。
It’s been quite a year…
— Tennis TV (@TennisTV) 2017年11月12日
Introducing the 2017 year-end World No.1 - @RafaelNadal. #NittoATPFinals pic.twitter.com/RDXMw6Ff9f
ラファエル・ナダル(スペイン)の2017年末世界ランキング1位が確定したため、開催中の「ATPワールドツアー・ファイナル」会場にて、セレモニーが執り行われた。
ラファエル・ナダル(スペイン)は怪我から復帰の2017年、グランドスラム「全豪オープン」で準優勝、クレーコート大会ではグランドスラム「全仏オープン」優勝をはじめほとんどのタイトルを獲得し、ハードコートのグランドスラム「全米オープン」でも優勝。輝かしい活躍で魅了した。
最後の大会、「ATPワールドツアー・ファイナル」でも念願の初優勝に期待がかかる。
※ 2017年11月14日追記:ラファエル・ナダル(スペイン)はひざの怪我のため、「ATPワールドツアー・ファイナル」での途中棄権を余儀なくされた。これにより、2017年シーズンは終了となった。
なお、ロジャー・フェデラー(スイス)の2017年末世界ランキング2位も確定している。
2017年11月20日時点
2017年11月12日から19日にかけて、遂にシーズン最終戦「ATPワールドツアー・ファイナル(Nitto ATP ファイナルズ)」が開催され、上位8名の選手が激闘を交わした。
「ATPワールドツアー・ファイナル(Nitto ATP ファイナルズ)」2017年優勝!を果たしたのは、グリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)!
大会初めての出場権獲得ながら、全試合勝利での優勝を収めた。
グリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)は計1500 ポイントを獲得し、世界ランキング6位から自己ベストを更新、世界3位へと浮上した。
2017年、シンシナティ「ウェスタン&サザン・オープン(ATP1000)」優勝、「ブリスベン国際(ATP250)」優勝、ソフィア「ガランティ・コザ ソフィア・オープン(ATP250)」優勝、そして「ATPワールドツアー・ファイナル(Nitto ATP ファイナルズ)」優勝と、輝かしい成績を残した。
「ATPワールドツアー・ファイナル」準優勝となったのは、ダビド・ゴファン(ベルギー)。
ダビド・ゴファン(ベルギー)は、大会ラウンドロビン(総当たり戦)でラファエル・ナダル(スペイン)に初勝利。さらに、準決勝でロジャー・フェデラー(スイス)にも初勝利を収め、決勝へと進出した。決勝戦でもスーパーショットを連発するが、フルセットの末にグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)に敗れ準優勝に終わった。
ベルギー人選手で初めての「ATPワールドツアー・ファイナル」出場、そして準優勝の獲得。今後の活躍も大いに期待される。
ダビド・ゴファン(ベルギー)の世界ランキングは、世界8位から世界7位となり、自己ベストを更新した。
Had an amazing night yesterday with these guys for the launch of the #AtpNittoFinals 2017 in London ! 🇬🇧 pic.twitter.com/C50QaV8yze
— David Goffin (@David__Goffin) 2017年11月10日
「ATPワールドツアー・ファイナル(Nitto ATP ファイナルズ)」2017年では、ラファエル・ナダル(スペイン)がラウンドロビン(総当たり戦)第1試合でダビド・ゴファン(ベルギー)と対戦し敗れた後、棄権。
ラファエル・ナダル(スペイン)念願の初優勝は叶わなかった。
世界ランキングは、ラファエル・ナダル(スペイン)が世界1位をキープした。
ロジャー・フェデラー(スイス)は、ラウンドロビン(総当たり戦)グループB で3戦全勝。準決勝に進出するも、フルセットの末にダビド・ゴファン(ベルギー)に敗退した。
ランキングは世界2位を維持。世界1位ラファエル・ナダル(スペイン)とのポイント差を1,040 ポイントに縮めた。
2017年大活躍の20才、アレクサンダー・ズべレフ(ドイツ)は、ラウンドロビン(総当たり戦)グループB でマリン・チリッチ(クロアチア)にフルセットの末に勝利し1勝。
準決勝進出とはならなかったため、グリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)に世界3位の座を譲り、世界4位に下落した。
ドミニク・ティーム(オーストリア)は、ラウンドロビン(総当たり戦)グループA でラファエル・ナダル(スペイン)の代役として出場したパブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)に1勝。
200 ポイントを獲得したものの、世界4位から世界5位へとランクを下げた。
マリン・チリッチ(クロアチア)はラウンドロビン(総当たり戦)グループB で3試合を戦い、いずれもフルセットの接戦となるも、全敗。
世界5位から世界6位となり、2016年末世界ランキングと同順位に着地した。
そして、終盤に大躍進を遂げたジャック・ソック(アメリカ)。ラウンドロビン(総当たり戦)グループB でマリン・チリッチ(クロアチア)、アレクサンダー・ズべレフ(ドイツ)に勝利し準決勝へ進出。
準決勝ではフルセットの末グリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)に敗れるも、試合をリードする好プレーを披露した。
ランキングは世界9位から世界8位となり、自己ベストを更新した。
パブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)は、代役として出場するも、2試合とも敗戦となったため、世界10位から変更はなかった。
2017年11月27日~12月25日時点
2017年11月24日~26日は、「デビスカップ(国別対抗戦)」決勝戦が開催された。
「デビスカップ(国別対抗戦)」は世界ランキングのポイント対象外であるため、トップ選手のランキングに大きな変更はない(チャレンジャー・ツアーは開催された)。
なお、「デビスカップ(国別対抗戦)」決勝戦ではフランス代表とベルギー代表が母国の優勝を懸けて闘った。
優勝国は、フランス。2001年以来、16年振り10度目の優勝!を果たした。
「デビスカップ(国別対抗戦)」決勝戦以降、2018年までテニスはシーズン・オフに入る。※ フューチャーズ・トーナメントは開催される。
このため、TOP 50 のランキングは、2017年11月27日付、12月4日付、12月11日付、12月25日付いずれも、「ATPワールドツアー・ファイナル(Nitto ATP ファイナルズ)」直後の2017年11月20日付ランキングから変化はなかった。
世界ランキング1位ラファエル・ナダル(スペイン)、世界2位ロジャー・フェデラー(スイス)、世界3位グリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)、世界4位アレクサンダー・ズべレフ(ドイツ)、世界5位ドミニク・ティーム(オーストリア)で着地。
怪我で離脱を余儀なくされた選手のランキングは、世界9位スタン・ワウリンカ(スイス)、世界12位ノバク・ジョコビッチ(セルビア)、世界16位アンディ・マレー(イギリス)、世界22位錦織圭(日本)、世界24位ミロシュ・ラオニッチ(カナダ)、世界46位ガエル・モンフィス(フランス)となった。
また、杉田祐一(日本)は世界40位と大幅にランクを上昇させ、2017年シーズンを終えた。