テニス男子シングルス、2017年末ATP世界ランキングが発表された。年末ランキングと、2017年のランキング履歴を紹介する。
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2017年末は、ラファエル・ナダル(スペイン)が世界ランキング1位を獲得!2013年末以来の4年振り、キャリア4度目の偉業を達成した。
世界2位は、2017年シーズン7回の優勝を飾ったロジャー・フェデラー(スイス)が獲得した。
ラファエル・ナダル(スペイン)、ロジャー・フェデラー(スイス)ともに、怪我からの復帰となった2017年、輝かしい成績を残し、両者のライバル対決は世界中を魅了した。
ラファエル・ナダル(スペイン)は2016年末ランキング9位から堂々の世界1位へ返り咲き、ロジャー・フェデラー(スイス)は2016年末16位から世界2位へ、大幅なランクアップを達成した。
世界3位はグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)。2017年は、シンシナティ「ウェスタン&サザン・オープン(ATP1000)」で自身初となるATPワールドツアー・マスターズ1000 のタイトルを獲得、シーズン最終戦「ATPワールドツアー・ファイナル(Nitto ATP ファイナルズ)」でも見事優勝。2016年末の17位から、自己ベストを更新し、2017年末を世界3位で終えた。
2017年、大活躍で魅了した若干20才のアレクサンダー・ズべレフ(ドイツ)は、世界4位で着地。2016年末の24位からトップ5の常連となり、まさに飛躍の1年であったと言えるだろう。
ジャック・ソック(アメリカ)は2016年末23位から2017年末世界8位へ、パブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)が2016年末30位から2017年末世界10位へと上り詰めた。
また、フアン マルティン・デル ポトロ(アルゼンチン)は、2015年末590位、2016年末38位、そして2017年末は世界11位となり、着々と順位を上げている。
2017年、怪我から復帰したケビン・アンダーソン(南アフリカ)はグランドスラム「全米オープン」で準優勝を獲得し世界14位(昨年末67位)、ディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)は世界26位(昨年末88位)、期待の若手アンドレイ・ルブレフ(ロシア)は世界39位(昨年末156位)、そして、杉田祐一(日本)は昨年末112位から2017年末世界40位となり、それぞれ大幅なランクアップを達成した。
一方、2017年は多くの選手が怪我などで離脱を余儀なくされた。
2016年末世界ランキング1位であったアンディ・マレー(イギリス)は世界16位へ、同2位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)は世界12位。
ミロシュ・ラオニッチ(カナダ)は昨年末3位から世界24位、スタン・ワウリンカ(スイス)は4位から世界9位となり、錦織圭(日本)は5位から世界22位に下落した。
なお、2018年は、早々から多くの選手が怪我からの復帰を予定している。各選手の活躍に期待したい。
2017年末(2017年12月25日発表)のATP世界ランキングTOP 50 は、次の通り。
ATPシングルス 世界ランキングTOP 50
2017年最終/ 前年末比較
2017年 末順位 | 前年末 順位 | 選手名 | 国籍 | ポイント |
---|---|---|---|---|
1 | 9 | ラファエル・ナダル | スペイン | 10645 |
2 | 16 | ロジャー・フェデラー | スイス | 9605 |
3 | 17 | グリゴール・ディミトロフ | ブルガリア | 5150 |
4 | 24 | アレクサンダー・ズべレフ | ドイツ | 4610 |
5 | 8 | ドミニク・ティーム | オーストリア | 4015 |
6 | 6 | マリン・チリッチ | クロアチア | 3805 |
7 | 11 | ダビド・ゴファン | ベルギー | 3775 |
8 | 23 | ジャック・ソック | アメリカ | 3165 |
9 | 4 | スタン・ワウリンカ | スイス | 3150 |
10 | 30 | パブロ・カレーニョ ブスタ | スペイン | 2615 |
11 | 38 | フアン マルティン・デル ポトロ | アルゼンチン | 2595 |
12 | 2 | ノバク・ジョコビッチ | セルビア | 2585 |
13 | 31 | サム・クエリー | アメリカ | 2535 |
14 | 67 | ケビン・アンダーソン | 南アフリカ | 2480 |
15 | 12 | ジョーウィルフリード・ツォンガ | フランス | 2320 |
16 | 1 | アンディ・マレー | イギリス | 2290 |
17 | 19 | ジョン・イズナー | アメリカ | 2265 |
18 | 15 | ルカ・プイユ | フランス | 2235 |
19 | 10 | トマーシュ・ベルディヒ | チェコ | 2095 |
20 | 14 | ロベルト・バウティスタ アグート | スペイン | 2015 |
21 | 13 | ニック・キリオス | オーストラリア | 2010 |
22 | 5 | 錦織圭 | 日本 | 1885 |
23 | 27 | アルベルト・ラモス ビノラス | スペイン | 1845 |
24 | 3 | ミロシュ・ラオニッチ | カナダ | 1795 |
25 | 34 | ジル・ミュラー | ルクセンブルグ | 1695 |
26 | 88 | ディエゴ・シュワルツマン | アルゼンチン | 1675 |
27 | 49 | ファビオ・フォニーニ | イタリア | 1670 |
28 | 60 | アドリアン・マナリノ | フランス | 1635 |
29 | 32 | フィリップ・コールシュライバー | ドイツ | 1440 |
30 | 77 | ダミール・ズムル | ボスニア | 1391 |
31 | 18 | リシャール・ガスケ | フランス | 1375 |
32 | 22 | パブロ・クエバス | ウルグアイ | 1370 |
33 | 51 | ミーシャ・ズベレフ | ドイツ | 1302 |
34 | 234 | フィリップ・クライノビッチ | セルビア | 1298 |
35 | 42 | フェルナンド・ベルダスコ | スペイン | 1295 |
36 | 28 | フェリシアーノ・ロペス | スペイン | 1295 |
37 | 21 | ダビド・フェレール | スペイン | 1290 |
38 | 62 | アレクサンドル・ドルゴポロフ | ウクライナ | 1231 |
39 | 156 | アンドレイ・ルブレフ | ロシア | 1229 |
40 | 112 | 杉田祐一 | 日本 | 1219 |
41 | 47 | ブノワ・ペール | フランス | 1155 |
42 | 59 | ロビン・ハーセ | オランダ | 1130 |
43 | 40 | パオロ・ロレンチ | イタリア | 1095 |
44 | 33 | スティーブ・ジョンソン | アメリカ | 1055 |
45 | 53 | カレン・カチャノフ | ロシア | 1030 |
46 | 7 | ガエル・モンフィス | フランス | 1015 |
47 | 90 | ライアン・ハリソン | アメリカ | 1010 |
48 | 48 | ボルナ・チョリッチ | クロアチア | 1001 |
49 | 101 | アルヤズ・ベデネ | イギリス | 993 |
50 | 45 | カイル・エドマンド | イギリス | 992 |
「次>」で26 位以下を表示。
ATP世界ランキング 2017年履歴
2017年は、世界1位アンディ・マレー(イギリス)、世界2位ノバク・ジョコビッチ(セルビア)で始まり、怪我から復帰したラファエル・ナダル(スペイン)、ロジャー・フェデラー(スイス)が驚くべき活躍をみせ世界1位・2位を奪還。
アンディ・マレー(イギリス)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)は怪我により、シーズン途中での離脱を余儀なくされた。
そして、アレクサンダー・ズべレフ(ドイツ)を筆頭に若手選手が台頭。男子テニスに新風を巻き起こした。
2017年のATP世界ランキングの変遷と、各大会での選手の活躍を紹介する。
2017年1月
・1月30日:フェデラー17→10位、ナダル9→6位【全豪オープン直後】
2017年3月
・3月6日:クエリー40→26位、ナダルに勝利
・3月20日:フェデラー10→6位、錦織圭4位へ
2017年5月
・5月1日:杉田91→73位
・5月15日:ナダル4位、フェデラーを抜く
・5月22日:Aズベレフ初の10位
2017年6月
・6月12日:ナダル2位へ、ジョコビッチ4位【全仏オープン直後】
・6月26日:Fロペス32→25位
2017年7月
・7月3日:杉田初優勝、66→44位
・7月17日:フェデラー3位【ウィンブルドン直後】
・7月31日:ジョコビッチ5位へ【2017年休業を発表】
2017年8月
・8月7日:クエリー20位
・8月14日:Aズベレフ7位へ
・8月21日:ナダル1位!
2017年9月
・9月11日:フェデラー2位、マレーは3位へ【全米オープン直後】
2017年10月
・10月2日:杉田40位
・10月16日:チリッチ4位へ
・10月23日:ツォンガ15位
・10月30日:デルポトロ17位
2017年11月・12月
・11月6日:ナダル年末1位確定、ソック9位、マレー16位、錦織圭22位へ
・11月20日:ディミトロフ3位、ゴファン7位
2017年1月2日時点
2017年シーズンいよいよ開幕!元旦からATP250 の3大会、「ブリスベン国際(ATP250)」、ドーハ「カタール・エクソンモービル・オープン(ATP250)」、チェンナイ「エアセル チェンナイ・オープン(ATP250)」が開催されている。
大会開催中のため、世界ランキングは昨年末から変更はない。
世界ランキング1位アンディ・マレー(イギリス)、世界2位ノバク・ジョコビッチ(セルビア)、世界3位ミロシュ・ラオニッチ(カナダ)、世界4位スタン・ワウリンカ(スイス)、そして世界5位錦織圭(日本)。
「ブリスベン国際(ATP250)」には、錦織圭(日本)、ミロシュ・ラオニッチ(カナダ)、スタン・ワウリンカ(スイス)が出場している他、ラファエル・ナダル(スペイン)が怪我から復帰し出場。
ドーハ「カタール・エクソンモービル・オープン(ATP250)」にはアンディ・マレー(イギリス)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)が、チェンナイ「エアセル チェンナイ・オープン(ATP250)」にはマリン・チリッチ(クロアチア)が出場を予定している。
2017年1月9日時点
2017年第1週は、ATP 250 の大会が3大会行われた。
Watch highlights of @DjokerNole's thrilling victory over #Murray to retain his Doha title. https://t.co/RbnRhJQYoJ pic.twitter.com/lChwsPM0OQ
— ATP Tour (@atptour) 2017年1月8日
世界ランク1位はアンディ・マレー(イギリス)で変更なし。
ただし、ドーハ「カタール・エクソンモービル・オープン(ATP250)」ではノバク・ジョコビッチ(セルビア)が優勝を果たし、昨年から続いていたアンディ・マレー(イギリス)の連勝をストップさせた。アンディ・マレー(イギリス)は接戦の末、準優勝に終わった。
優勝のノバク・ジョコビッチ(セルビア)は、世界2位をキープした。
日本の錦織圭も世界5位で前回と変わらないが、「ブリスベン国際(ATP250)」で準優勝を果たし、ポイントを5,010 pt に上昇させた。
チェンナイ「エアセル チェンナイ・オープン(ATP250)」に出場するも初戦敗退となった、マリン・チリッチ(クロアチア)は、自己ベストであった前回の世界6位から世界7位にランクを落とした。
このため、ガエル・モンフィス(フランス)が世界6位に戻している。
その他、チェンナイ「エアセル チェンナイ・オープン」で優勝を獲得したロベルト・バウティスタ アグート(スペイン)がニック・キリオス(オーストラリア)を抜き、世界13位に上昇した。
2017年1月16日時点
世界ランク1位はアンディ・マレー(イギリス)で変更なし。
日本の錦織圭も世界5位と前回と同じ順位をキープ。
ただし、次回はグランドスラム「全豪オープン」(2,000 pt)が開催されるため、大きく順位が変動することが予想される。
前回、自己ベストの世界13位に浮上したロベルト・バウティスタ アグート(スペイン)は、オークランド「ASBクラシック(ATP250)」に棄権したため、世界14位へとランクを落としている。
一方、オークランド「ASBクラシック(ATP250)」に優勝したジャック・ソック(アメリカ)が、世界23位から世界20位へと大きくランクを上げ、自己ベストを更新した。
2017年1月30日時点【全豪オープン直後】
#Federer: "Tennis is a tough sport, there's no draws but if there was I'd be happy to share it with Rafa tonight."#AusOpen pic.twitter.com/PbmQObhoq4
— #AusOpen (@AustralianOpen) 2017年1月29日
グランドスラム(4大大会)「全豪オープン」終了直後のランキング。グランドスラムは優勝者に2000ポイントが付与される大会であり、ATP世界ランキングにも大きく影響する。
全豪オープン優勝者のロジャー・フェデラー(スイス)は、世界17位から世界10位となり、大幅なランクアップを達成。
全豪オープン準優勝のラファエル・ナダル(スペイン)も、世界9位から世界6位に浮上した。
両者は怪我から復帰の今年、早速の大舞台で大きな成果を残した。
全豪オープン準決勝(ベスト4)に進出したスタン・ワウリンカ(スイス)は世界4位から世界3位へ、グリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)は世界15位から世界13位へと順位を上げた。
日本の錦織圭は、世界5位をキープ。
世界4位、ミロシュ・ラオニッチ(カナダ)とのポイント差はわずかに100ポイントに縮小させた。