
Photo by Roman Boed – Roland Garros Flag (license)
2018年5月27日、いよいよ2018年グランドスラム「全仏オープン」が開幕する。
2017年「全仏オープン」では、ラファエル・ナダル(スペイン)が前代未聞の大会10回目の優勝を果たし、怪我に悩まされたクレーキングの復活を証明した。
ラファエル・ナダル(スペイン)は、2017年「全仏オープン」では1セットも失わず、全試合ストレートで勝利(対戦相手の途中棄権を含む)。パーフェクトな優勝を果たした。
2018年はどのような展開となるのか。
Big 4(ラファエル・ナダル、ロジャー・フェデラー、アンディ・マレー、ノバク・ジョコビッチ)と錦織圭(日本)の過去の成績を振り返る。
※ ロジャー・フェデラー(スイス)、アンディ・マレー(イギリス)は2018年大会には欠場する。
グランドスラム「全仏オープン」:BIG 4+錦織圭の成績
Summary
グランドスラム「全仏オープン」におけるBig 4+錦織圭(日本)の成績をまとめると、次のようになる。
2017 | 2016 | 2015 | 2014 | 2013 | 2012 | 2011 | 2010 | 2009 | 2008 | 2007 | 2006 | 2005 | 2004 | 2003 | 2002 | 2001 | 2000 | 1999 | |
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優勝 | R32 | ベスト8 | 優勝 | 優勝 | 優勝 | 優勝 | 優勝 | R16 | 優勝 | 優勝 | 優勝 | 優勝 | - | - | - | - | - | - | |
欠場 | 欠場 | ベスト8 | R16 | ベスト8 | ベスト4 | 準優勝 | ベスト8 | 優勝 | 準優勝 | 準優勝 | 準優勝 | ベスト4 | R32 | R128 | R128 | ベスト8 | R16 | R128 | |
ベスト4 | 準優勝 | ベスト4 | ベスト4 | 欠場 | ベスト8 | ベスト4 | R16 | ベスト8 | R32 | 欠場 | R128 | - | - | - | - | - | - | - | |
ベスト8 | R16 | ベスト8 | R128 | R16 | 欠場 | R64 | R64 | 欠場 | 予選敗退 | - | - | - | - | - | - | - | - | - | |
ベスト8 | 優勝 | 準優勝 | 準優勝 | ベスト4 | 準優勝 | ベスト4 | ベスト8 | R32 | ベスト4 | ベスト4 | ベスト8 | R64 | - | - | - | - | - | - |
※ 上記の成績表の各選手名クリックで、当該選手の成績にジャンプ。
Big 4 の他には、2015年にスタン・ワウリンカ(スイス)が優勝を果たしている。
ラファエル・ナダルの成績
Nine times an RG champion! What a record, @RafaelNadal! #RG14 pic.twitter.com/Vwb99gYaUx
— Roland-Garros (@rolandgarros) 2014年6月8日
クレーキング ラファエル・ナダル(スペイン)のグランドスラム「全仏オープン」成績は圧倒的である。最多優勝記録と最多連続優勝記録の両方を保持する。
2005年、当時19才の初出場で優勝。その後続けて4連覇。
2009年はベスト16 でロビン・ソダーリング(スウェーデン)に敗退するも、2010年決勝にてロビン・ソダーリング(スウェーデン)と再対決となり勝利、再度の優勝を果たした。
そして、2010年~2014年にかけて、前代未聞の5連続優勝を果たす。
しかし、2014年頃から手首の怪我に悩まされ、2015年は直前のクレーコートシーズンでも不調となり、準々決勝でノバク・ジョコビッチ(セルビア)に敗退。2016年は大会途中での棄権に終わった。
そして2017年「全仏オープン」にて、10回目の優勝を果たす。
2017年クレーコートシーズンでは、「全仏オープン」優勝のみならず、「モンテカルロRolexマスターズ(ATP1000)」優勝、「バルセロナ・オープン・バンコサバデル(ATP500)」優勝、マドリッド「ムトゥア マドリッド・オープン(ATP1000)」優勝、と圧倒的な強さを見せつけ、24勝1敗、勝率96 % という驚異的な数字を記録。
クレーキングの完全復活を証明した。
年 | 成績 | 最終戦 対戦相手 | 最終戦 スコア |
---|---|---|---|
2017 | 優勝🏆 | (スタン・ワウリンカ) | 6-2 6-3 6-1 |
2016 | R32 | マルセル・グラノイェルス | W/O |
2015 | ベスト8 | ノバク・ジョコビッチ | 5-7 3-6 1-6 |
2014 | 優勝🏆 | (ノバク・ジョコビッチ) | 3-6 7-5 6-2 6-4 |
2013 | 優勝🏆 | (ダビド・フェレール) | 6-3 6-2 6-3 |
2012 | 優勝🏆 | (ノバク・ジョコビッチ) | 6-4 6-3 2-6 7-5 |
2011 | 優勝🏆 | (ロジャー・フェデラー) | 7-5 7-63 5-7 6-1 |
2010 | 優勝🏆 | (ロビン・ソダーリング) | 6-4 6-2 6-4 |
2009 | R16 | ロビン・ソダーリング | 2-6 7-6 |
2008 | 優勝🏆 | (ロジャー・フェデラー) | 6-1 6-3 6-0 |
2007 | 優勝🏆 | (ロジャー・フェデラー) | 6-3 4-6 6-3 6-4 |
2006 | 優勝🏆 | (ロジャー・フェデラー) | 1-6 6-1 6-4 7-64 |
2005 | 優勝🏆 | (マリアノ・プルエタ) | 66-7 6-3 6-1 7-5 |
ロジャー・フェデラーの成績
Roger Federer annonce son forfait pour Roland-Garros et donne rendez-vous en 2017 https://t.co/Be7ygQP2qe #RG16 pic.twitter.com/d68rJM4D4O
— Roland-Garros (@rolandgarros) 2016年5月19日
ロジャー・フェデラー(スイス)のテニス界での偉業は数知れないが、グランドスラム「全仏オープン」では、ライバル ラファエル・ナダル(スペイン)に苦戦を強いられてきた。
ラファエル・ナダル(スペイン)との対戦での敗退は、計5回。そのうち決勝戦が4回。生涯グランドスラムはラファエル・ナダル(スペイン)に阻まれてきたとも言えるだろう。
2009年、ラファエル・ナダル(スペイン)がロビン・ソダーリング(スウェーデン)に敗れ大会を去ったその年、ロジャー・フェデラー(スイス)はグランドスラム「全仏オープン」初優勝を果たし、生涯グランドスラムを達成した。
2015年は同胞スタン・ワウリンカ(スイス)に敗退。スタン・ワウリンカ(スイス)がその後に優勝を獲得した。
2016年~2018年は、欠場。2017年、2018年については、グランドスラム「全仏オープン」を含めクレーコートの大会には出場せず、ハード、グラス(芝)に専念するとしている。
年 | 成績 | 最終戦 対戦相手 | 最終戦 スコア |
---|---|---|---|
2017 | 欠場 | - | - |
2016 | 欠場 | - | - |
2015 | ベスト8 | スタン・ワウリンカ | 4-6 3-6 64-7 |
2014 | R16 | エルネスツ・グルビス | 7-65 63 2-6 6-4 3-6 |
2013 | ベスト8 | ジョーウィルフリード・ツォンガ | 5-7 3-6 3-6 |
2012 | ベスト4 | ノバク・ジョコビッチ | 4-6 5-7 3-6 |
2011 | 準優勝 | ラファエル・ナダル | 5-7 63-7 7-5 1-6 |
2010 | ベスト8 | ロビン・ソダーリング | 6-3 3-6 5-7 4-6 |
2009 | 優勝🏆 | (ロビン・ソダーリング) | 6-1 7-61 6-4 |
2008 | 準優勝 | ラファエル・ナダル | 1-6 3-6 0-6 |
2007 | 準優勝 | ラファエル・ナダル | 3-6 6-4 3-6 4-6 |
2006 | 準優勝 | ラファエル・ナダル | 6-1 1-6 4-6 64-7 |
2005 | ベスト4 | ラファエル・ナダル | 3-6 6-4 4-6 3-6 |
2004 | R32 | グスタボ・クエルテン | 4-6 4-6 4-6 |
2003 | R128 | ルイス・オルナ | 66-7 2-6 63-7 |
2002 | R128 | ヒシャム・アラジ | 3-6 2-6 4-6 |
2001 | ベスト8 | アレックス・コレチャ | 5-7 4-6 5-7 |
2000 | R16 | アレックス・コレチャ | 5-7 67-7 2-6 |
1999 | R128 | パトリック・ラフター | 7-5 3-6 0-6 2-6 |
アンディ・マレーの成績
Andy Murray strode into the second week of the #AusOpen.
— Roland-Garros (@rolandgarros) 2017年1月20日
He's almost guaranteed to stay in the top spot until #RG17 https://t.co/1pCBdHW6Km pic.twitter.com/DP3tmTaBlf
アンディ・マレー(イギリス)初出場の2006年は、フルセット、3時間42分に及ぶ接戦の末、ガエル・モンフィス(フランス)に敗退。2007年、2013年には欠場を余儀なくされた。
2016年は初めて決勝に進出するも、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)に敗北し、準優勝に終わった。しかし、2016年終盤には世界ランキング1位を獲得するなど、その後のアンディ・マレー(イギリス)の活躍は目覚ましい。
2017年「全仏オープン」では、準決勝に進出するもスタン・ワウリンカ(スイス)と対戦し、フルセット、2017年「全仏オープン」最長となる3時間34分にもおよぶ大接戦の末、敗退。
念願の初優勝を逃した。
2014年以降、4年連続でベスト4以上に進出している。2018年については臀部の怪我からの復帰が間に合わずとなったが、今後の初優勝、そして生涯グランドスラムの制覇に向け、活躍が期待される。
年 | 成績 | 最終戦 対戦相手 | 最終戦 スコア |
---|---|---|---|
2017 | ベスト4 | スタン・ワウリンカ | 7-66 3-6 7-5 63-7 1-6 |
2016 | 準優勝 | ノバク・ジョコビッチ | 6-3 1-6 2-6 4-6 |
2015 | ベスト4 | ノバク・ジョコビッチ | 3-6 3-6 7-5 7-5 1-6 |
2014 | ベスト4 | ラファエル・ナダル | 3-6 2-6 1-6 |
2013 | 欠場 | - | - |
2012 | ベスト8 | ダビド・フェレール | 4-6 7-63 3-6 2-6 |
2011 | ベスト4 | ラファエル・ナダル | 4-6 5-7 4-6 |
2010 | R16 | トマーシュ・ベルディヒ | 4-6 5-7 3-6 |
2009 | ベスト8 | フェルナンド・ゴンサレス | 3-6 6-3 0-6 4-6 |
2008 | R32 | ニコラス・アルマグロ | 3-6 7-63 3-6 5-7 |
2007 | 欠場 | - | - |
2006 | R128 | ガエル・モンフィス | 4-6 7-62 6-1 2-6 1-6 |
ノバク・ジョコビッチの成績
Relive the @rolandgarros final's best moments in our #RG16 gallery: https://t.co/o1AviV4Snr #ATP #Djokovic #Murray pic.twitter.com/Wkoq5iG1if
— ATP Tour (@atptour) 2016年6月6日
ノバク・ジョコビッチ(セルビア)は、2016年にグランドスラム「全仏オープン」初優勝を果たし、生涯グランドスラムを達成した。
決勝でのアンディ・マレー(イギリス)戦で素晴らしいプレーを多分に披露し、優勝後はコートにハートを描き喜びを表現した。
2016年以前には準優勝3回。念願のタイトル獲得であった。
過去の対戦を振り返ると、ラファエル・ナダル(スペイン)と対戦し、敗退に追い込まれたのが計6回。他の選手も同様であるが、ラファエル・ナダル(スペイン)が大きな壁となっていたことを物語る。
2017年は、準々決勝でドミニク・ティーム(オーストリア)と対戦し、敗退。ドミニク・ティーム(オーストリア)は、2017年クレーコートシーズンでラファエル・ナダル(スペイン)に勝利した唯一の選手である。
2017年「全仏オープン」敗退により、直後の世界ランキングを世界4位に下げた。ノバク・ジョコビッチ(セルビア)の世界4位は6年8か月振り。今後の復活が期待される。
年 | 成績 | 最終戦 対戦相手 | 最終戦 スコア |
---|---|---|---|
2017 | ベスト8 | ドミニク・ティーム | 65-7 3-6 0-6 |
2016 | 優勝🏆 | (アンディ・マレー) | 3-6 6-1 6-2 6-4 |
2015 | 準優勝 | スタン・ワウリンカ | 6-4 4-6 3-6 4-6 |
2014 | 準優勝 | ラファエル・ナダル | 6-3 5-7 2-6 4-6 |
2013 | ベスト4 | ラファエル・ナダル | 4-6 6-3 1-6 7-63 7-9 |
2012 | 準優勝 | ラファエル・ナダル | 4-6 3-6 6-2 5-7 |
2011 | ベスト4 | ロジャー・フェデラー | 65-7 3-6 6-3 65-7 |
2010 | ベスト8 | ユルゲン・メルツァー | 6-3 6-2 2-6 63-7 4-6 |
2009 | R32 | フィリップ・コールシュライバー | 4-6 4-6 4-6 |
2008 | ベスト4 | ラファエル・ナダル | 4-6 2-6 63-7 |
2007 | ベスト4 | ラファエル・ナダル | 5-7 4-6 2-6 |
2006 | ベスト8 | ラファエル・ナダル | 4-6 4-6, Retired |
2005 | R64 | ギレルモ・コリア | 6-4 2-6 2-3, Retired |
錦織圭の成績
He lost to #Rafa in Barcelona but #Nishikori struck some amazing shots, like this lob. https://t.co/djb91EsEBi pic.twitter.com/YdaNbLeSGs
— Tennis TV (@TennisTV) 2016年4月25日
変化に富むクレーコートは錦織圭(日本)も得意とするところ。2017年6月現在、クレーコートでの勝率は全体を上回り、現行の全サーフェスの中でも最も高い。
2014年、2015年はクレーコートの大会「バルセロナ・オープン・バンコサバデル(ATP500)」でも優勝を果たしており、更なる活躍が期待されている。
2015年、2016年はいずれもフランスの選手に敗退。
2017年「全仏オープン」は手首、脇腹、腰、足、と不調を抱えながらの出場となったが、準々決勝にまで進出。
準々決勝では、アンディ・マレー(イギリス)と対戦し敗退となるも、試合序盤はアンディ・マレー(イギリス)にリードするなど、持前のテクニカルなプレーを存分に発揮した。
グランドスラム初制覇に向け、今後の活躍が期待される。
年 | 成績 | 最終戦 対戦相手 | 最終戦 スコア |
---|---|---|---|
2017 | ベスト8 | アンディ・マレー | 6-2 1-6 60-7 1-6 |
2016 | R16 | リシャール・ガスケ | 4-6 2-6 6-4 |
2015 | ベスト8 | ジョーウィルフリード・ツォンガ | 1-6 4-6 6-4 6-3 3-6 |
2014 | R128 | マルティン・クーリザン | 64-7 1-6 2-6 |
2013 | R16 | ラファエル・ナダル | 4-6 1-6 3-6 |
2012 | 欠場 | - | - |
2011 | R64 | セルギ・スタコフスキ | 1-6 6-3 3-6 63-7 |
2010 | R64 | ノバク・ジョコビッチ | 1-6 4-6 4-6 |
2009 | 欠場 | - | - |
2008 | 予選敗退 | - | - |

