ATP世界ランキング 2018年履歴(続き)
2018年4月30日
2018年4月23日~29日は、ATP500 とATP250 の大会が開催された。
- 「バルセロナ・オープン・バンコサバデル(ATP500)」:ナダル、ジョコビッチ、ディミトロフ、ティーム、錦織圭、杉田祐一他トップ選手集結
- ブダペスト「ハンガリー・オープン(ATP250)」:プイユ、ガスケ、シャポバロフ他出場
「バルセロナ・オープン・バンコサバデル(ATP500)」に優勝を果たしたのは、ラファエル・ナダル(スペイン)!
前週のモンテカルロ「Rolexモンテカルロ・マスターズ(ATP1000)」優勝に引き続きタイトルを獲得。
世界ランキング1位をキープした。
ラファエル・ナダル(スペイン)は、バルセロナ大会11回目の優勝、大会最多優勝記録を更新、クレーコートで55回の優勝、キャリア77回の優勝を果たした。
さらに、「バルセロナ・オープン・バンコサバデル(ATP500)」でも、1セットも失わずに全試合ストレートで勝利。クレーコートでの連続獲得セット数を史上最多の46セットにまで更新した。
そして、「バルセロナ・オープン・バンコサバデル(ATP500)」の準優勝は、若干19才ステファノス・チチパス(ギリシャ)。
ステファノス・チチパス(ギリシャ)は、2018年までATPツアーレベルでは一度も勝利を収めたことのなかったクレーコートの舞台で、ディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)、アルベルト・ラモス ビノラス(スペイン)、そしてドミニク・ティーム(オーストリア)、パブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)になんとストレートで勝利。世界中から注目を集めた。
ステファノス・チチパス(ギリシャ)は、決勝戦ではラファエル・ナダル(スペイン)に敗戦を喫するも、キャリア初の決勝進出により、世界ランキングにおいて、63位から世界44位へと大幅にランクアップ。初のトップ50入りを果たし、自己ベストを更新した。
「バルセロナ・オープン・バンコサバデル(ATP500)」準決勝に進出したダビド・ゴファン(ベルギー)は世界10位、パブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)は世界11位をそれぞれキープした。
その他、同大会準々決勝進出のロベルト・バウティスタ アグート(スペイン)が世界15位から世界14位に上昇した。
ノバク・ジョコビッチ(セルビア)は初戦敗退を喫するも、世界12位を維持。
錦織圭(日本)も試合途中で棄権し初戦敗退となったが、ランキングは世界22位から世界21位へ上昇した。
杉田祐一(日本)は初戦敗退により、世界42位から世界46位へと順位を落とした。
ブダペスト「ハンガリー・オープン(ATP250)」では、マルコ・チェッキナート(イタリア)がキャリア初優勝を達成!
マルコ・チェッキナート(イタリア)は大会に予選で敗退するも、ラッキールーザーとして本選に出場。そしてキャリア初のタイトルを獲得した。
世界ランキングは92位から世界59位へと大幅に上昇。自己ベストを更新した。
ブダペスト「ハンガリー・オープン(ATP250)」準優勝は、ジョン・ミルマン(オーストラリア)。
自身初の決勝に進出し、世界94位から世界69位へとランクアップを達成した。
また、昨年ブダペスト「ハンガリー・オープン(ATP250)」優勝のルカ・プイユ(フランス)は、初戦でジョン・ミルマン(オーストラリア)に敗退。
昨年優勝のポイントを失い、世界14位から世界18位へと下落した。
世界1位ラファエル・ナダル(スペイン)、世界2位ロジャー・フェデラー(スイス)、世界3位アレクサンダー・ズべレフ(ドイツ)は変更がなかった。
2018年4月23日
2018年4月15日~22日は、ATPワールドツアー・マスターズ1000 の大会、モンテカルロ「Rolexモンテカルロ・マスターズ(ATP1000)」が開催された。
多くのトップ選手が集結し、高度な戦いが繰り広げられた。
An 11th (yes, eleventh) Monte Carlo @ROLEXMCMASTERS title for the incredible @RafaelNadal !
— cinch Championships (@QueensTennis) 2018年4月22日
Congratulations Rafa! pic.twitter.com/fkQoaXlOPA
モンテカルロ「Rolexモンテカルロ・マスターズ(ATP1000)」に優勝!を果たしたのは、ラファエル・ナダル(スペイン)。
ラファエル・ナダル(スペイン)の大会出場は、グランドスラム「全豪オープン」準々決勝での途中棄権以来。※ デビスカップ準々決勝には出場
復帰の大会で、1セットも失うことなく、見事優勝。
大会3連覇、11回目の優勝、最多優勝記録を更新した。
そして、ATPワールドツアー・マスターズ1000 では史上初となる31回目のタイトルを獲得した。
ラファエル・ナダル(スペイン)は、優勝により世界ランキング1位をキープした。
So nice to have @keinishikori back at this level.#RolexMCMasters pic.twitter.com/O8C3oIdqOy
— Tennis TV (@TennisTV) 2018年4月22日
大会準優勝を獲得したのは、錦織圭(日本)!
錦織圭(日本)は、6年振りの出場となったモンテカルロ「Rolexモンテカルロ・マスターズ(ATP1000)」の舞台にて、好調なプレーを披露。
第1回戦からトマーシュ・ベルディヒ(チェコ)と対戦、厳しいドローとなるが、トマーシュ・ベルディヒ(チェコ)に勝利した後、準々決勝でマリン・チリッチ(クロアチア)に勝利、準決勝ではアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)にも勝利し、決勝進出を果たした。
錦織圭(日本)の世界ランキングは、世界36位から世界22位に上昇した。錦織圭(日本)の復活。今後も活躍が期待される。
アレクサンダー・ズべレフ(ドイツ)は、大会準決勝に進出し、世界4位から自己ベストと同順位である世界3位へとランクアップ。
同じく準決勝に進出したグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)は、世界5位をキープした。
一方、準々決勝で錦織圭(日本)に敗退したマリン・チリッチ(クロアチア)は、世界3位から世界4位へと順位を下げた。
ドミニク・ティーム(オーストリア)は、ベスト16 でノバク・ジョコビッチ(セルビア)に勝利するも、準々決勝でラファエル・ナダル(スペイン)に敗退。ランキングは世界7位をキープした。
ダビド・ゴファン(ベルギー)も、準々決勝に進出し、世界10位を維持した。
リシャール・ガスケ(フランス)は、準々決勝進出により、世界34位から世界29位に上昇した。
ノバク・ジョコビッチ(セルビア)は、ベスト16 でドミニク・ティーム(オーストリア)に敗戦を喫したが、ランキングは世界13位から世界12位に戻した。
2018年4月23日付世界ランキングは、世界1位ラファエル・ナダル(スペイン)、世界2位ロジャー・フェデラー(スイス)、世界3位アレクサンダー・ズべレフ(ドイツ)。
2018年4月16日
2018年4月9日~15日は、ATP250 のクレーコート大会、2大会が開催された。
マラケシュ「ハッサン2世グランプリ(ATP250)」に優勝を果たしたのは、パブロ・アンドゥハル(スペイン)!
元世界ランキング32位、現在32才のパブロ・アンドゥハル(スペイン)は、怪我に悩まされ3度にわたり肘を手術。2018年に本格復帰を宣言していた。
ATPツアーに復帰するが勝利を収めることができず、2か月前、2月12日付世界ランキングでは、1824位にまで下落した。
そして、マラケシュ大会直前に開催されたスペイン アリカンテでのチャレンジャーツアーで優勝。マラケシュ「ハッサン2世グランプリ(ATP250)」でツアー優勝と、2週連続でタイトルを獲得した。
パブロ・アンドゥハル(スペイン)は、2011年、2012年に大会優勝を果たしており、怪我からの復活を経て、3度目の優勝に輝いた。
※ 2011年、2012年はモナコ カサブランカでの開催
クレー巧者の怪我からの復活。今後更なる活躍も期待される。
パブロ・アンドゥハル(スペイン)の世界ランキングは、世界355位から世界154位へと大幅に上昇した。
なお、ATPツアーレベルでは、1998年に当時世界550位のレイトン・ヒューイット(オーストラリア)が優勝して以来、最も低いランキング(355位)でのタイトル獲得となった。
大会準優勝となったカイル・エドマンド(イギリス)は、タイトル獲得には至らなかったものの、キャリア初の決勝戦進出。
1セットも失うことなく決勝にまで進出し、好調なプレーを披露した。
カイル・エドマンド(イギリス)のランキングは、世界26位から世界23位に上昇。自己ベストを更新した。
また、大会準決勝に進出したリシャール・ガスケ(フランス)は世界38位から世界34位、ジョアン・ソウザ(ポルトガル)は世界70位から世界64位となり、それぞれランクアップを達成した。
ボルナ・チョリッチ(クロアチア)は、昨年マラケシュ「ハッサン2世グランプリ(ATP250)」で初優勝を果たしたが、2018年は欠場。昨年のポイントが剥落し、世界28位から世界39位に下落した。
ヒューストン「US男子クレーコート選手権(ATP250)」の優勝は、スティーブ・ジョンソン(アメリカ)!
昨年に引き続き大会2連覇を達成した。
スティーブ・ジョンソン(アメリカ)は、第1回戦から決勝まで5試合全て同胞のアメリカ人選手と対戦。準々決勝では、同胞であり世界9位のジョン・イズナー(アメリカ)に勝利、アメリカNo. 1 の連勝を阻止した。
ランキングについては、スティーブ・ジョンソン(アメリカ)は昨年優勝のポイントも同時に剥落したため、世界51位から世界52位に下落した。
大会準優勝のテニズ・サングレン(アメリカ)は、ATPツアー初めての決勝進出。ランキングを世界56位から世界47位へと上昇させ、グランドスラム「全豪オープン」後の2月に引き続き、自己ベストを更新した。
39才イボ・カルロビッチ(クロアチア)は、準々決勝でニック・キリオス(オーストラリア)に勝利、過去25年間のうち最年長でのツアー準決勝進出となった。
準決勝ではテニズ・サングレン(アメリカ)に敗退したが、イボ・カルロビッチ(クロアチア)のランキングは、世界88位から世界76位に上昇した。
同じく準決勝に進出した20才テイラー・フリッツ(アメリカ)は、世界72位から世界66位へとランクアップを達成した。
また、ジャック・ソック(アメリカ)は、準々決勝でテイラー・フリッツ(アメリカ)に敗れ敗退。世界16位から世界17位に下落した。
世界1位ラファエル・ナダル(スペイン)、世界2位ロジャー・フェデラー(スイス)、世界3位マリン・チリッチ(クロアチア)は変更なし。
錦織圭(日本)は、ボルナ・チョリッチ(クロアチア)など他の選手の下落により、世界39位から世界36位に上昇した。
2018年4月9日
2018年4月6日~8日にかけて、「デビスカップ(国別対抗戦)」準々決勝が開催された。
「デビスカップ(国別対抗戦)」は、世界ランキングのポイント対象外であるため、今回トップ選手のランキングに大きな変更はない。
世界1位ラファエル・ナダル(スペイン)、世界2位ロジャー・フェデラー(スイス)、世界3位マリン・チリッチ(クロアチア)は変更なし。
錦織圭(日本)も、世界39位をキープした。
なお、「デビスカップ(国別対抗戦)」準々決勝にて、ラファエル・ナダル(スペイン)が公式試合へ復帰。
ラファエル・ナダル(スペイン)の大会出場は、グランドスラム「全豪オープン」準々決勝マリン・チリッチ(クロアチア)戦での途中棄権以来。
スペイン代表は、スペインのホーム、クレーコートにて、強豪ドイツと対戦。
ラファエル・ナダル(スペイン)は、シングルスでアレクサンダー・ズべレフ(ドイツ)、フィリップ・コールシュライバー(ドイツ)と対戦し、いずれもストレートで勝利。
シングルスで2勝を挙げ、デビスカップでの連勝記録を24連勝(シングルス・ダブルス通算、過去最高記録)に更新した。
得意とするクレーコートでの王者ラファエル・ナダル(スペイン)の復帰。今後ますますの活躍が期待される。
2018年4月2日
2018年4月2日付世界ランキングにて、ロジャー・フェデラー(スイス)が世界1位から世界2位に下落。
ラファエル・ナダル(スペイン)が世界ランキング1位に返り咲いた。
ロジャー・フェデラー(スイス)は、連覇を懸け「マイアミ・オープン(ATP1000)」に出場するが、21才タナシ・コキナキス(オーストラリア)に敗れまさかの初戦敗退。
昨年優勝のポイントを失い、世界1位から世界2位に転落した。
しかし、世界1位ラファエル・ナダル(スペイン)と世界2位ロジャー・フェデラー(スイス)のポイント差はわずか100ポイント。
ロジャー・フェデラー(スイス)はクレーコート大会への欠場を決めているものの、ラファエル・ナダル(スペイン)が世界1位を維持し続けるためには、今後本格化するクレーコートシーズンで、昨年同様のほぼ完全といえる結果を残す必要がある。
そして、その後のグランドスラム「ウィンブルドン」、「全米オープン」での結果も、ランキングを大きく左右するものと予想される。
世界1位の座をかけた両者再度の戦いは、続く。
(Twitter 写真:ラファエル・ナダル(スペイン)とロジャー・フェデラー(スイス)、両者初めての対戦は、2004年マイアミ・マスターズ。現在の「マイアミ・オープン(ATP1000)」であった。初対決は、ラファエル・ナダル(スペイン)がストレートで勝利した。)
The moment you realise you have won the biggest title of your career in singles. Congratulations John Isner pic.twitter.com/gH3lJiZAnA
— RolexShMasters (@SH_RolexMasters) 2018年4月1日
「マイアミ・オープン(ATP1000)」の優勝は、ジョン・イズナー(アメリカ)!
32才、キャリア4度目のATPワールドツアー・マスターズ1000 決勝進出にて、遂に優勝を勝ち取った。
ジョン・イズナー(アメリカ)は世界ランキング17位から世界9位と大きくランクアップ、2012年に到達した自己ベスト・タイに順位を上げた。ジョン・イズナー(アメリカ)は再度のトップ10 入りと同時に、アメリカ合衆国No. 1 の座を手にした。
「マイアミ・オープン(ATP1000)」準優勝は、アレクサンダー・ズべレフ(ドイツ)。
大会では、ニック・キリオス(オーストラリア)、ボルナ・チョリッチ(クロアチア)、ダニール・メドベデフ(ロシア)など同世代ライバルとの闘いに勝利。キャリア3回目のマスターズ優勝を狙うが、ビッグサーバー ジョン・イズナー(アメリカ)を前に、タイトル獲得には至らなかった。
アレクサンダー・ズべレフ(ドイツ)のランキングは、世界5位から世界4位へと上昇した。
大会準決勝に進出したフアン マルティン・デル ポトロ(アルゼンチン)は、世界6位をキープ。
パブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)は、世界19位から世界12位へとランクアップを達成した。
また、大会準々決勝進出のケビン・アンダーソン(南アフリカ)は自己ベストである世界8位をキープ、ミロシュ・ラオニッチ(カナダ)は世界25位から世界22位へと順位を戻した。
同じく準々決勝進出のチョン・ヒョン(韓国)は世界23位から世界19位に上昇、ボルナ・チョリッチ(クロアチア)も世界36位から世界28位へ上昇し、それぞれ自己ベストを更新した。
2大会連続での初戦敗退を喫したノバク・ジョコビッチ(セルビア)は、世界12位から世界13位に下落。
そして、アンドレ・アガシ(アメリカ)はノバク・ジョコビッチ(セルビア)のコーチ解消を明かした。
錦織圭(日本)は、第3回戦でフアン マルティン・デル ポトロ(アルゼンチン)に敗退。世界33位から世界39位へと更にランクを下げた。
また、杉田祐一(日本)は初戦敗退となったが、ランキングは世界43位をキープした。
2018年4月2日付ランキングは、世界1位ラファエル・ナダル(スペイン)、世界2位ロジャー・フェデラー(スイス)、世界3位マリン・チリッチ(クロアチア)。